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「Impressive Renovation」~マンションリフォームの新しいカタチ~ CASE3

2023.2.14

 

 

建築家がその全てを手掛けたり、企画プロデュースに参加することによって、マンションの部屋が見違えるように生き生きとするー。

そのような新しいリノベーションが注目されています。

特にここ数年でより一般的となった印象もありますが、大きな間取りから根本的な変更を加え、珪藻土や漆喰などの左官壁、ヴィンテージのタイルや大胆なアクセントクロスを採用するなど、各所に様々に工夫をこらしアイデアを取り入れた最新のリノベーション実例をご紹介します。

 

 

ローコストでもセンスよく魅せる新感覚のデザイン・リノベーション


 

 

この「CASE3」では、既存の間取りや設備をなるべくそのまま流用することで全体のコストを抑えつつ、ポイントとなる箇所に建築家ならではの視点やセンスを感じさせてくれる、心地よい空間創りの参考となるようなリノベーション実例をご紹介します。

 

カジュアルな印象の床、壁、を背景に家具蔵の「無垢材ソファモデルノ」と「無垢材リビングテーブルモデルノ」を配置することで、ラフな中にもどこか上質な印象の「カフェスタイル」コーディネートを実現させています。

 

今、新世代のマンションリフォームでじわじわと人気が高まっているのが、味わいのあるクラフト感や自然素材本来の質感、本物の上質感が心地良い、いわゆる「カフェスタイル」のコーディネートです。

今回ご紹介するこの部屋は、築15年を過ぎた一般的なマンションでしたが、デザイン・リノベーションによって、その表情をガラリと変えました。

実は、今回このリノベーションによって、間取自体はほとんど変わっていないと言います。

ということは、壁や床の素材、ドアや枠などのディテールの違いだけで、空間のイメージはこうも変わってくるのだということです。

もちろん、詳細に目を向ければ、木製のドアひとつにも細部にまで思い入れが感じられるセレクト&仕上げとはなっていますが、その実体は一般的に手に入り易い汎用品の選択と、その組み合わせにひとエ夫を加えたもので構成されています。

それは設計者のセレクト次第でこのようなスタイルの空間をある程度リーズナブルに実現することが可能であるという証明でもあります。

 

随所に工夫を凝らしたカフェスタイルの醸成


 

 

たとえば、カフェスタイルの定番とも言える、板張りの仕上げとして壁に木材をあしらうにしても、無粋に壁全体を覆ってしまうのではなく、最も効果的に見せられるような一部の壁面だけに集中させることでコストを抑えつつ、より印象的なデザインに仕上げる事ができます。

この実例で使っている木材は、通常は壁の下地などとして使われる「ラーチ合板」です。

そして大きな合板をそのまま面材として使うのではなく(ひと手間はかかりますが)幅をランダムに切って一旦細長い材にしたうえで厚さも意図的に違うものを隣り合わせて配置しました。

こうすることで、安価な材のラフな雰囲気を残しつつも、センス良い壁のデザインとして昇華させています。

また、斑紋のような凹凸あるニュアンスがなんともおしゃれなグレーの壁面は下地用のモルタルをそのまま塗装したものです。

こうして見ると、既製品の壁紙やビニールクロスを貼るよりも、ずっと洗練された個性を発揮しているように感じます。その前に配置されたチェストは無垢のチェリー材です。

本物の素材、木の色ならではの存在感を、この素材感満点の背景がより引き立てています。

 

ポイントとなるラフな感覚を大事にした家具やインテリアの合わせ


 

 

ここでポイントとなるのが、こういったラフな感覚を大事にした場での家具やインテリアの合わせ方です。

一歩間違えば、せっかくのデザインや空間がチープな印象を与えるものになりかねません。

そこで気をつけなければならないのは、「程良いメリハリ」だと考えられています。

空間がラフだからこそ、そこに置くインテリアは「質」にこだわることが重要になります。

ファッションにたとえるなら、上質な風合いのインナーにあえて古着のアウターを合わせてみたり、着古されたヴィンテージのジーンズにパリッとしたジャケットを合わせたりするような、いわば大人の遊び心、「抜け感」です。

下地となるような器としての住まいの大らかさと、そんな洗練されたインテリアコーディネートが織りなす心地良さは、いつもの「見慣れた我が家」を世界にひとつだけの「お気に入りのカフェ」に変身させてくれるかもしれません。

 

無垢のチェリー材を使った「無垢材ダイニングテーブルカーム」と「無垢材チェアレスタ」を中心にして構成されたダイニングスペース。

床材を明るいアッシュ材にしたことで、より家具が映えました。

 

 左官仕上げの壁面が、そのニュアンスのある表情で「無垢材チェストダン」のモダンなフォルムと精緻な手仕事をひきたてています。

 

キッチンは既存の設備をそのまま生かして、扉の表面に無垢の杉板を張り付けたものです。

本体と扉のおさまりや、キッチン周辺の壁との関係などによっては実現が難しい、少しアクロバティックな方法ではありますがこれもカフェスタイルならではのラフな仕上がりといえます。

 

その他の建築家とのコラボ事例はこちらから

 

 

 

 


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