KAGURA OFFICIAL BLOG

シリーズ~建築家によるこだわりの空間と無垢材家具の奥深き世界~ ⑥

2021.8.22

 

 

インテリア雑誌や住宅雑誌、建築設計事務所のHPなどを見ると、居心地の良さそうな空間に、恐らく住まい手や設計者がこだわって選んだのであろう家具、とりわけ木の質感に溢れる無垢材家具が置かれている風景が目を引きます。

建築空間は、そこで人間が暮らす、またはある目的を持って過ごすことを目的にしてデザインされています。

配置される家具は「生活の道具」として建築空間と重要な係りを持ち、空間だけ、家具だけで存在する時よりもその魅力や本質をより強く現します。

 

「シリーズ・建築家によるこだわりの空間と無垢材家具の奥深き世界」では、家具蔵の無垢材家具が置かれた建築家の設計によるこだわりの空間が、どのような考えの元に設計デザインされ、家具蔵の無垢材家具が選ばれることになったのか、納品後のリアルな暮らし、使っている模様を交えてお伝えする事を目的にしています。

家具蔵のホームページ上のコンテンツ「事例&お客様の声~建築家とのコラボレーション」の内容を元に、実際にスタッフが訪問取材に伺った際のエピソード、裏話などを交えてご紹介します。

前回は…カリスマ建築家・泉幸甫さんの建築作品をご紹介しました。

和の素材やモチーフを現代的にセンスよく取り入れ、同時に時代を超えて価値を深め残っていくような普遍性のある住宅建築は、住まいの各所に飾られた美術品も含め、まさしく眼福と言える建築体験となりました。モダン和風のインテリアの参考としても、ぜひご覧になってみてください。

 

 

そしてシリーズ第六回目の今回は…。

建築家・本間 至さん(ブライシュティフト)が手掛けられた、新築一戸建て住宅・大森邸のご紹介です。

 

 

本間さんは前回の泉さんより少し若い世代の建築家で、同じように沢山のファンを持つ「カリスマ建築家」です。

雑誌への掲載や書籍の発行など、媒体での認知も高く、住宅雑誌をパラパラと見ていて思わず手が止まるページが本間さんであったりします。

1986年、本間至建築設計室開設(1994年に現「ブライシュティフト」に改名)。

 暮らしから考えらえる設計をポリシーとし、その端正かつ心地よさの本質を捉えた作風は、設計を仕事にするいわゆるプロフェッショナル層にも高く評価される本物の建築家です。

2006~08年まで私たち家具蔵とも関係の深いNPO「家づくりの会」代表理事を務められていたことからも、どこか家具蔵とご縁のある建築家かも知れません。

因みに、ブライシュティフトとはドイツ語で「えんぴつ」という意味だそうです。

 

今回ご紹介する住宅は、テラスをコの字型に挟むようにリビングとダイニングを緩やかにつなげ、同時に解放感の欲しいリビングに大きな吹抜けを用意しています。

一方で落ち着いた雰囲気が欲しいダイニングには天井を配するなど、意識としてのゾーニング(空間の仕切り感)を工夫した建築家ならではの豊かな空間設計となっています。

プランをさらに細かく見ていくと、最初から「家具がどのように配置されたらその家具を本当に活かす事ができるか、入念に考えられている事が判ります。

その場所に家具が置かれた時に、視線の先にどのような景色が見えるか、他の場所に居る家族とどのようにコミュニケーションがとれるか、などいかにも心地よい暮らしができそうな「家族の居場所」が散りばめられた、まさに珠玉の住宅といえそうです。

 

加えて、長い実務経験のある建築家ならではとも言えそうなこんなお話をして下さいました。

「実は、私たちが設計して形となった住まいは、建て主さん達の設え、暮らし方で家の雰囲気は一変します。

家は完成した時がゴールではなく住み続けていく必要があり、始めは設計の意図通りに住まわれていても、年月とともに少しづつ変容していく事も当然あると思います。

大森さんのお住まいはとても素敵に暮していただいており、嬉しくなりました」

もしかすると、そこには家具選びの的確さも影響するのかも知れません。

そしてさらに、本間さんの真骨頂とも言える端正さと心地よさのハイレベルな両立の秘密については

「天井も階段の手すりも窓の位置や形も、 あくまでもベーシックからは外れないのですが、そのサイズや位置などディテールに一工夫すると、 目に見えない空気感…、佇まいのようなものが生まれます。

生活動線を目的や役割で区分けするのではなく、 体や視線が自然に流れるように繋がって、特別な事を考えずに空間を使えるようになる事が理想です」

というお言葉がありました。

その言葉通り、大森邸には、丁寧に住まうことの幸せが感じられ、 空間と家具がしっくりと馴染んだ清々しい美しさに満ちていました。

 

キッチンとダイニングを結ぶ木の円柱の柔らかな曲線が、テーブルやチェアの脚デザインとつながり、家具と空間が一体となったような馴染みの良さがあります。

 

小さな頃から本物の素材、家具に触れさせてあげることも大切な教育、というお考えのもと、子供部屋にも家具蔵の製品が選ばれました。兄妹で仲良く同じデザインを選択しましたが、素材を変えるなど子供達の感性も生かした家具選びになりました。

 

デッキテラスから、室内を覗くと、木立の隙間からウォールナットの無垢材チェアが目に入り、豊かな内部空間を外からも感じられる・・そんな部分も大森邸の魅力かも知れません。特に夕方から夜間は、住まいのあたたかな照明の灯りが外に漏れだす様子が、室内の心地良さを垣間見せてくれる素敵な仕掛けでもあります。

 

 

 

 

 

 

 

 


最近の投稿

カテゴリー

月別アーカイブ

  • [—]2021 (259)
  • [+]2020 (382)
  • [+]2019 (430)
  • [+]2018 (111)
  • [+]2017 (65)
  • [+]2016 (69)
  • [+]2015 (44)
  • [+]2014 (32)
  • [+]2013 (62)
  • [+]2012 (130)
copyright AIDA Co,.Ltd. All Rights Reserved.