照明で空間の印象と暮らしを変える
2020.3.24
一口に照明といっても、様々な種類があります。
照明によっても「明るさ」「照らす場所、」「照らし方」、も変わり、それぞれ空間に与える影響は異なります。
「その空間でどのような事をして、どのような気持ちで過ごしていきたいのか」
によって選ぶべき照明は変わります。
今回は「効果的な照明の選択方法」をみていきましょう。
照明の種類
●シーリングライト
シーリングライトは薄型でシンプルなデザインが多く、光源(電球)がシェード(カバーなど)で覆われているものが一般的です。
天井に取り付けることで高い位置から光が広げることができるので、効率よく、広い空間を照らすのに適しています。
用途が広く、どんな部屋にも対応できますが、シーリングライト一つだけでは光の広がりが単調でただ明るいだけといった印象になってしまいがちです。
また、手もとに光が集中して当たらないので作業に必要な光量が不足する場合もあります。
必要に応じてスタンドやスポットライトなどの部分照明を上手に取り入れると良いでしょう。
また、シーリングライトには自動点灯や調光機能と言ったさまざまな機能が付いているものも多く、設置場所や用途に合わせて便利に使うことができます。
LEDを使ったシーリングライトは消費電力が少なく、調光機能やシーンに合わせて色を変えられるものが人気を博しています。
●ダウンライト
ダウンライトは器具自体が露出しないことで天井をすっきりと見せることができます。
一個のダウンライトでは頼りない明かりも、複数個並べることでシーリングライトのように部屋全体を明るく照らすことが可能です。
等間隔で並べることで、均等に明かりを配置することや、部分的に必要な場所に設置することもできます。
近年では1か所に4~6個のダウンライトを取り付ける手法もよく見られます。
ダウンライトは天井に器具が埋め込まれていて、下向きに取り付けられているので、ホコリなどの汚れが溜まりづらく、お掃除が楽なのも魅力の1つです。
ダウンライトは基本的には下に光が広がりますが、シーリングライトのように全体には広がりませんので注意が必要です。
サイズや明るさや光の広がる角度が異なるタイプなどたくさんの種類があります。
必要な明るさに適したダウンライト選びと設置する数やその設置の位置が大事になります。
また、埋め込みタイプなので天井に埋め込みスペースが必要です。
ダウンライトは熱がこもりやすいので、断熱材が入っている天井に設置する場合は必ず「断熱型」を選びましょう。
●ペンダントライト
コードやチェーンで天井から吊るすタイプのペンダントライトは、デザインやサイズが豊富にあります。
明るさも光源もたくさんの種類の中から選べるので、さまざまな場所や雰囲気にあわせて設置することができる照明です。
空間のアクセントに最適なデザインも多く、名作といわれる照明が多いのもこのタイプです。
ペンダントライトは全体照明として利用することもできますし、ペンダントを下げる高さによっては食卓の上を照らす部分照明として使うこともできます。
照明器具の高さプラス取り付けコードの長さが必要なので、狭い空間や低い天井に設置すると圧迫感が出ることもあります。
ペンダントライトを使う際には取り付け高さに気をつけましょう。
特にダイニングテーブルの上に取り付ける際にはこの「取り付け高さ」が重要になります。
テーブルで向かい合っている人同士の視線を遮らず、照明の器具の光源が目に入らない高さが基本です。
照明器具の大きさにもよりますが、テーブルの面から600ミリ〜900ミリ程度がおすすめです。
テーブルが大きい場合は、横長のペンダントを選んだり、小型のペンダントを2、3灯並べると良いでしょう。
テーブルの上に使う場合は、料理が美味しそうに見える白熱灯か電球色のものを選ぶのがおすすめです。
●ブラケットライト
ブラケットライトは、壁面に取り付けるタイプの照明器具です。
天井面に照明器具を取り付けにくい階段や吹き抜け、勝手口などによく使われます。
洗面所やトイレの鏡の上につけることで、おしゃれな空間をつくる手助けもしてくれます。
リビングなどの広い空間では、補助照明として使われることも。
デザインや形も多くの種類があり、用途に合わせて選ぶことが可能です。
インテリアのアクセントとしても大活躍してくれる存在です。
ブラケットは壁に取り付けるための照明ですので、光源の高さがポイントになります。
取り付け位置には注意が必要です。
●スタンドライト
スタンドライトは必要に応じて移動できる置き型の照明器具です。
部屋の隅などに置くスタンドライトは、部屋全体ではなく部分的に照らす場合や、部屋のアクセントや明るさを補うための照明として使用することが多いです。
テーブルの上に置くテーブルライトは読書用や作業用の手元灯として使われます。
他の照明と違い、場所を自由に変えることができます。
形やデザイン、素材などによりたくさんの種類があります。
インテリアや用途にあわせて選びましょう。
スタンドを置く予定の位置にはあらかじめコンセントなどの電源を用意しておくと良いです。
●スポットライト
スポットライトは光源の向きが変えられる照明です。
スポットライトは光の当たる方向を変えることで、必要な場所や見せたいところに光をあてることができます。
壁にかけた絵やオブジェにスポットライトを当てることで、奥行き感の演出やインテリアのポイントを作ることができます。
天井や壁に直接設置するタイプのほか、ダクトレールとあわせれば可動域が広がりより自由度が高まります。
●シャンデリア
シャンデリアとは天井から吊り下げるタイプの多灯型の照明器具です。
豪華な装飾と豊富なデザインが魅力の「シャンデリア」。
リビング・ダイニング・ホール・吹き抜けなどの広い空間を照らすのに適しています。
最近では低価格ながらも、高品質な商品が多くあるので場所に合わせて選んでみるといいでしょう。
シャンデリアはいくつもの照明が組み合っていますので他の照明に比べて重く、高さがあります。
取り付けるにはある程度の天井高や取り付け下地とその強度が必要になります。
照明の光の色を知る
照明器具の色については、従来の電球の温かみのあるオレンジ色と蛍光灯の青白い光が基本とされていました。
蛍光灯の青白い光は寒々しく感じる、ということから改良を重ねて蛍光灯でも電球のような色のものが作られるようになりました。
蛍光灯やLEDには光の色がオレンジ色ものから青白いものがあります。
それらを区別するため照明器具の光の色を表す単位として色温度ケルビン(K)が使われています。
光の色を表す色温度ケルビン(K)の値が高くなると照明の色は青白くなり、ケルビンの値が小さくなると温かみのあるオレンジ色になります。
朝日や夕日の色温度は約2000K、昼間の太陽光は約5500Kと言われています。
照明器具で使われるランプの色は
・「電球色(でんきゅうしょく)」は約2700〜3000K
・「温白色(おんぱくしょく)」 は約3500K
・「昼白色(ちゅうはくしょく)」は約5000K
・「昼光色(ちゅうこうしょく)」は約6500K
といわれています。
食事やくつろぎのスペースには電球色の色合いがよく合います。
活動的な昼間の太陽光の色に近い白っぽい色の昼白色は勉強部屋や仕事場にオススメです。
電球の白熱球は温かみのあるオレンジ色の光が特徴的です。
蛍光灯の色は電球色、昼白色、昼光色の3種類が一般的です。
LED の色合いは好みに応じで選べます。
またリモコンなどで色合いや光の強さも簡単に変えられるものが多くあります。
使用場所や使うシーンに応じて電球や色を選ぶと良いでしょう。
全体照明と部分照明の使い分け
全体照明とは、シーリングライトやシャンデリアなどのような部屋全体を明るくする照明のことをさします。
リビングやキッチン、子供部屋など作業をすることが主になる場合や、全体的な明るさを必要とするような場所に設置します。
いくつかの照明を組み合わせて、全体の明るさを得る場合もあります。
照明器具に調光機能を付けると明るさを調整することができるので、必要に応じて活動的な明るさから落ち着いた雰囲気へと変えることも可能です。
対して、部分照明(冒頭にもでてきました)とは全般照明を補う照明や、一部分だけ明るくするために使われる照明のことをさします。
補助照明、もしくは局所照明などと呼ばれる場合もあります。
テーブルスタンドやフロアスタンド、ペンダントライト、フットライト、ブラケット、スポットライトなどがそれにあたります。
絵画や見せたいものに照明を当てたり、コーナーに置いた植物に光を当てて奥行き感を出したりすることで効果的に部屋を演出することができます。
作業をする場所にスタンドランプを置いて明るさを補うような使い方もできます。
まとめ
照明の種類とそれぞれ使用する場所の必要な明るさを把握し、適材適所で選んでいくことが快適な生活へと直結します。
照明を選ぶ際はカタログだけで決めるのではなく、実際にショールームで大きさや光の照射のされ方、色合い、デザインを見て決めることが大事です。
明るさの感じ方は人それぞれなので、できればご家族やパートナーと実物を確認するのが尚良いでしょう。
電球もシーンや場所ごとに合った明るさにすることで、心地よい空間となります。
「照明演出」という言葉がありますが、その言葉通り、照明を上手に用いれば、ご自身が演出家となって空間やシーンを理想的な雰囲気にコーディネートすることが出来ます。
家具蔵では照明を効果的に用いる方法やおすすめの照明ブランド等もご提案致します。
お気軽にお問合せ下さい。
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