キッチンの水栓の種類を知る
2019.6.27
キッチンで使用する水栓の種類には単水栓と混合水栓があります。
給湯器の普及により現在ではほとんどのキッチンで混合水栓が使われています。
混合水栓は給水混合方式や湯・水の吐水・止水栓の付加機能によって分類されます。
またカウンターやシンクのデッキに取り付ける台付タイプ(1穴タイプ、台付2穴タイプ)と壁面に取り付ける壁タイプがあります。
そして以前は多かったツーバルブ(水、湯の開閉、温度調節を2つのバルブで行うタイプ)の水栓ではなく、キッチンでは食器洗い、野菜洗い等で頻繁に水栓を開閉する為、操作性や節水面に優れたシングルレバーが主流です。
これは水栓の開閉と湯水の混合をレバーハンドル1本で調整できる水栓で、レバーを上げ下げ・左右への操作で吐水・止水・温度調整を行うタイプが一般的です。
水栓の形状
水栓はスパウト(蛇口)の形状により、次のようなタイプがあります。
●グースネック
ガチョウの首のように湾曲した形状。
穏やかな曲線のデザインは、LD側からの見た目もハードな印象が抑えられるといった意匠性を持ち合わせています。
LD側から直接キッチンが見えるアイランド型のキッチンに採用されることが多いデザインでもあります。
ビルトイン浄水器を取り付けて専用水栓を設ける場合は、浄水器用の水栓も同じグースネックタイプにすると一体感が出て、すっきりまとまります。
●U字・L字
スパウトが直線でシンプルな形状。
L字型の吐水部分が下に伸びた形がU字型。
文字通りのわかり易い形状です。
L字型は吐水の位置がやや高めですが、水流の飛び散りを少なくした泡沫式シャワー機能を持ったタイプもあります。
こちらもグースネック同様、水栓金具がダイレクトに視線に入るアイランドキッチンにお勧めです。
●ストレート
スタンダードなタイプで背が低くシンプルなデザインがポイントです。
写真のような壁付きだけでなく、ダイニング側の腰壁を立ち上げて水栓を腰壁より低くして目立たなくする、またアイランドのようにオープンな場合でも水栓の量感、存在感を軽減したいというオーダーに適しています。
スタンダードな形状で、種類も多く選択肢が広いのも魅力です。
水栓の機能
浴室や洗面用の水栓もありますが、中でもキッチン用水栓の機能はどんどん向上しています。
まず一般的なのはハンドシャワータイプでしょう。
水栓を持って伸ばすとホースが引き出され、シンクの隅々まで簡単に掃除ができます。
また背の高い花瓶の水入れなど、ハンドシャワーによって吐水の位置や可動範囲を自在にできるのが特徴です。
シャワーについても改善が進み、従来品に比べて水流の密度が高く、水ハネを低減できるように進化したタイプもあります。
次にセンサー付きのタッチレス水栓です。
ハンドル操作をする必要が無く、吐水口に内蔵されたセンサーが手や物に反応して吐水と止水を自動で行い、自動操作が不要な場合はセンサーのON/OFFを切り替えることができるものです。
操作時には検知音が出るので音で操作を確認することもできます。
何より調理途中で手が汚れている際も水栓に触れずに吐水ができるので効率が良く、水栓も汚れにくくなるので、洗ったり、拭いたりという手入れの軽減と節水もできることから人気が高まっています。
もともと主婦の要望を基に開発されたものというのも納得です。
さらに予備の電源が無い場合には電池での対応も可能です。
電池の場合は単一2本で約1年が目安となっています。
そして、浄水器内蔵型です。こちらはスパウトの部分に浄水カートリッジが内蔵されています。
浄水器と言えばビルトインタイプが多いのですが、おおよそ年に1回とはいえ、取り換え時にはシンク下に潜っての作業が発生します。
浄水器内蔵型の場合は、そのような交換の手間が無いので手軽に利用できます。
またカートリッジの性能も年々高まり、以前に比べてカートリッジもコンパクトになったので、水栓金具のデザインもスリム化が進んでいます。
浄水器内蔵型のもう一つのメリットは、水栓金具が1本で済むことでしょう。
見た目がスッキリするだけでなく、手入れの手間も省けます。
キッチンでは毎日調理を行います。
使い易さや快適さを求めるなら機器についても機能や操作性、そしてメンテナンスについての検討が必要です。
特に水栓金具は使用時間が長く、その頻度も高いもの。
最適な水栓金具を選ぶ為にはデザインだけでなく使い方をイメージし、実際に触れて確認すること、または情報を集めて選ぶようにしましょう。
毎日使うものですのでデザインはもとより作業性、メンテナンス性も大切な要素です。
家具蔵でも最新の設備機器だけでなく、お客様にとって使いやすい機器と組み合わせて、これまでにない快適なキッチンライフをご提案します。
家具蔵の木のキッチンでは水栓金具の他、様々な機器の選択において、意匠、デザイン、機能を十分考慮して、推奨器具をご提案しています。
機器を含めて使うほどに手に馴染む・・・それがオーダーキッチン、木のキッチンの醍醐味です。
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