スツールは「何を重視して」選ぶべきか?
2024.2.29
目次
スツールとは?何を重視して選ぶのか?
スツールとは脚と座面のみで構成された、つまり「背もたれや肘掛けが無い簡易的な椅子」の総称です。
腰掛ける・座るという意味では他の各種の椅子と同じ役割を持ちますが、この「座面と脚だけ」という点で他の椅子とは明確な線引きがされます。
これとよく似た構成の家具に「オットマン」があります。
オットマンも座面(に相当する部分)と脚で成立しているものではありますがスツールは「座るもの」、オットマンは「足を置くもの」という役割の違いがあります。
オットマンに着座することも多々あり、スツールに足を乗せて寛ぐこともあるでしょう。
このようにスツールはそのシンプルな構成ゆえに「座る」という本来の目的に限らない、多様な使い方が可能です。
そこまでサイズも大きくなく、それでいて様々な場面で使用できるので、1脚あるだけでも非常に重宝します。
また、買い求めやすいものから名品と呼ばれるようなものまでその選択肢も本当にたくさんです。
失敗の無いスツール選びは何を重視して選ぶのが良いのでしょうか。
長時間座るかどうかの見極めをする
失敗の無いスツールの選び方のポイントは、まずその役割を見極めることです。
どのような場面でも使用できる万能性が売りでありながら、その役割を見極めるというのは矛盾している気もします。
しかし、スツールが本来の目的である「座る」ものとしてそこに長い時間座ることが多いのか、あるいは主に来客用の予備の椅子として活用するのかでも座面の高さの設定やダイニングセットとの親和性の高低の重要度は変わります。
メインの椅子とほぼ同じ役割を持たせる、つまりそこに長時間座ることがあり得るものなら、スツールそのものの座り心地や合わせるテーブルの総高と座面の高さのバランスは軽視できません。
座り心地が悪いとその場の快適性が損なわれます。
テーブルの高さと合わないと作業の効率も悪くなり、不自然な姿勢を強いられることで疲れやすくなってしまいます。
もっと言うならば、数十分を超える、あるいは1時間単位の着座を想定しているならば、スツールではなく背もたれや肘掛けのある椅子の方がお勧めです。
座る以外の用途を重視するなら?
一方で実際に座る機会は限定的である、例えばスツールの導入にあたって来客時に追加の椅子として使用する目的も大きいのであれば、別の用途にも使用しやすいものを選ぶほうが得策です。
繰り返しますがスツールは様々な用途に利用できる万能家具といえます。
オットマンにすることも、サイドテーブルの代わりとすることも、花台として使用することもできます。
あるいは玄関先・キッチン・洗面など使用できる場所も選びません。
その「何にでも使用できる」点を重視するならば「普段はどこに置いて使用するか」ということを念頭において選ぶことでそのスツールの有効性がより増してきます。
オットマンにするなら、ソファに座った際に自身の足が丁度良い高さにくるものを。
サイドテーブルにするならソファで使うのか床座で使うのか。
花台ならば花瓶が安定感を持って載せられるか、あるいは想定の位置にきちんと収まるか。
その点を見極めて選ぶと活躍度が高いものとなるでしょう。
スタッキングできるかどうかは「それが必要かどうか」が重要
スツールを語るうえでは「スタッキング(積み重ねる)できるか否か」が選択のポイントになることがあります。
この点は「スタッキングできないといけない」「スタッキングができなくても良い」という議論ではなく、「自身にとってそれが必要かどうか」という点での選択になります。
スタッキングできる利点は一か所に複数のスツールをまとめて重ねて置いておけることによる省スペース性です。
複数が必要な場合でありながらスペースに余裕がないなど、空間を有効に使用したい場合に重宝します。
また、最初は1脚で良いと思っていても追加が必要になり、しかしそれを置くスペースは無い、といった際にも同じものを買い足すことができれば重ねて置いておくことができる点も魅力的です。
スツールには比較的サイズが大きいものもあります。
そのようなものはメインの着座用椅子となるケースも少なくなく、その場合スタッキングできるか否かはそこまで重要ではないはずです。
あるいはワーキングデスクやドレッサーデスクで使用する場合も基本的にはデスク1台につき1脚の使用となるのでスタッキング機能は重視されないでしょう。
ここでは「何脚必要か」「追加が必要になることを想定しておくか」「どこで使うか」の見極めが必要になります。
軽視してはいけないのが耐久性
導入する目的や脚数、場所等が定まったら実際にスツールを選ぶ段階に入り(最初にこれを買おう!という考え方でも勿論良いですが)ます。
サイズが小さいとはいえ、家具はどのようなものでも暮らしの道具という役割と同時に空間を美しく飾るインテリアという側面も持っています。
そのどちらも兼ね備えている、つまり美しく使い易いものが良いわけですが、軽視してはいけないポイントに耐久性があります。
お気に入りのものがすぐに壊れて使えなくなってしまってはやはり悲しいものです。
もしくは何かの弾みに傷が生じてしまうことも仕方のないこととはいえショックも大きいでしょう。
そのような事態を遠ざけることができるのが無着色仕上げの無垢材で製作されたものです。
家具蔵の無垢材スツール
私ども家具蔵は長年無垢材家具をご紹介しており、スツールも全5種類のラインナップを取り揃えています。
それらの特徴は「無着色仕上げの厳選された無垢材を木組みで仕上げる」こと。
無垢材は基本的に剛性が非常に高い素材であり、特に広葉樹材で製作されたものは固く、傷が付きにくいことが特徴です。
揺れにも強いことからチェアやスツールなど自重を支える家具にはもってこいの素材といえます。
また、無垢材を木組みで組み上げることで「木を木で締める」という効果が生まれ、より強度が増します。
これは寺社仏閣などの建立などでも行われていることであり、はるか昔に作られたものが現存することも少なくないことは木組みの頑強性を実証しているものといえます。
さらに無着色で製作することで傷やへこみも目立ちにくく、経年による色の変化はその特徴をより際立たせます。
また、表面を研磨するなどして傷自体を無くすことも可能です。
今の暮らしに、新生活にスツールの導入を検討しているのであれば、ぜひ家具蔵の無垢材スツールもご覧になってみていただければ幸いです。
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