ソファはカウチスタイルとオットマン、どちらを選ぶか?
2023.10.24
ソファには寛ぎ姿勢を整える自由度が欲しい
リビングスペースに置く家具の代表格である「ソファ」。
そのスタイルは様々ありますが、現在人気の上で双璧なのが「カウチソファ」と「ストレートソファ」でしょう。
ソファというのはいわゆるベンチタイプを除き、そこで身体を休める・寛ぐことができるのがその大きな役割です。
そこでは自身がとっている姿勢にストレスが無いことが「楽に感じる」「疲れ(ると感じ)ない」ことの条件です。
そのためにはその時その時で自身が欲している姿勢を自由にとることができるのが理想であり、足を曲げて座ることができる、あるいは逆に足を伸ばして座ることができるかなども関係してきます。
ソファではその正面に配置されたテレビやスクリーンで映像を見るようなこともあるでしょう。
その時に画面に正対した状態で寝そべるような姿勢を選ぶことができるまでに姿勢の自由度が高ければいわゆる「寛ぎ度合い」は高まるはずです。
そのような姿勢の自由度を可能にするのがカウチソファであり、ストレートソファを選択している場合はそれにオットマンを加えて配置することです。
カウチソファとオットマンの違い
この両者、どちらも遠目にはストレートソファのどちらか片方から座面が垂直に伸びている形状であり、一見よく似て見えます。
しかし、両者には明確な違いがあります。
カウチソファは足を伸ばしておける部分が本体と一体になっているものであり、ストレートソファにオットマンを合わせるものはそれぞれが独立したものであるという点です。
カウチソファの「カウチ」とは中世のフランスに語源がある「横たわる」という意味があり、つまるところカウチソファは「横たわることができるソファ」のことを指しています。
主に複数の人が並んで座ることができる座面部分に足を伸ばすことができる部分が合わさったL字型(あるいは中央が伸びているT型)が多く見られ、姿勢の自由度が高いソファです。
対してオットマンとは、ソファや椅子に座ったときにその前方に置いて自身の足を乗せることができる家具のことを指します。
「フットスツール」と呼ばれるものを含めた総称であり、ソファと対で使う場合にはその素材や形状などは統一性をもたせることも多く「背もたれのない一人掛けソファ」といった趣もあるものです。
こちらは現在のトルコ共和国の前身「オスマン帝国」を意味する言葉であり、そこで使われていた長椅子がイギリスに広まった際に「オスマン帝国(Ottoman)風の家具」を意味するようになったことに由来します。
カウチソファもストレート+オットマンのスタイルも「脚を伸ばして寝転がるように座ることができる」もしくは「姿勢の自由度がある」という点では共通している点があるものです。
カウチソファの特徴
カウチソファの最大の特徴はその姿勢の自由度にあるでしょう。
足を伸ばす・寝転ぶ・胡坐をかくといった着座の際の姿勢の自由度の高さは、身体を休めるという点で大きな効果を発揮します。
人の身体というのは長時間同じ姿勢のままでは疲れを覚えてしまうようにできています。
無意識下である睡眠時でさえ寝返りを打つように、常に無理のない姿勢を欲するものなのです。
その自由度が高いうえに、同時に複数が並んだ際にそこで誰かが寝ていても隣に座ることができるのは大きな魅力です。
一方でいくつかの制限が生まれるものでもあります。
まず、「設置にはある程度のスペースが必要」という点は配慮が必要になるでしょう。
一般的なストレートソファに比べ総幅が大きくなることも多く、カウチ部分も出っ張るので縦横ともにスペースを要することで設置する空間を選ぶことは事実です。
また、ソファの前方にリビングテーブルを置く際にはカウチ部分をふまえた小さめのものとする必要があります(あるいは差し込み式のコの字型テーブルなら問題は解決します)。
L字型であることから45度の角度で複数が着座できるとも考えがちですが、よほど大きなものでないと互いの距離感も近く、またカウチ部分には背もたれが無い(もしくは非常に低い)ことも多いのであまり現実的ではありません。
もともと横になってリラックスするプライベートな空間向けのソファであるという性質から「来客に対応する場」、つまり応接室のようなかしこまった場には不向きとされる考え方もあります。
オットマンを選ぶことで自由度は高くなる
一方、ストレートソファにオットマンを付属させる方がその役割に幅を持たせ、様々な面での自由度も高くなると言えます。
まず、オットマンを置くことで足を伸ばして使用することができることは言うまでもありません。
そのうえでオットマンはそれ単体でも使用できる点が魅力です。
元来のカウチソファでは左右の出っ張りが決まっているところ、オットマンなら配置の位置は自由です。
左右を考えなくて良い点はレイアウトの自由度を高めます。
例えばリビングテーブルを置く際にもテーブルを囲むように、つまりL字状にレイアウトしても良いのです。
サイドテーブル的な使い方として、かたわらに本やマグカップを置いても良いでしょう。
それ単体で1人掛けのソファとして使うこともできるので、来客の際にソファにゲストを座らせて自身がオットマンに座るというような対応をとることもできます。
両者を比較した際にはストレートソファ+オットマンという選択の方が使い勝手が良い感があります。
現代の日本の住まいは「横に短く縦に長い」のが特徴とも言えます。
そこでは縦横にスペースを要するカウチソファよりもストレートソファの方が汎用性は高くなります。
そこでの快適度を高める際にオットマンを追加で配置することはレイアウトの自由度を高める意味でも理にかなっていると言えます。
私ども家具蔵でも全6種類のデザイン×7樹種の無垢材フレームのソファを展開しており、対で使用できるオットマンもショート・ロングの2種で展開しています。
クッション材や内部構造にもこだわったソファとなっていますので、ご検討の際にはお近くの家具蔵スタッフまでご相談下さい。
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