「重く見えない」ウォールナット材家具のコーディネートとは
2023.9.3
目次
人気が高いウォールナット材
世界的にも人気の高いウォールナット材は、これまでにたくさんの家具が作られ、名作と言われるものも多々存在します。
ここ日本でも高い支持を集め、多くの家具メーカーが取り扱う樹種です。
ウォールナットも元々は防風林や防砂林として植えられ、毎日の暮らしを守ってくれるような木として親しまれてきたのですが、現在では主に家具として形を変えて人々の生活に関わり続けています。
ウォールナット材家具は暗く見えるのか
ウォールナット材、ここでは北米産のアメリカンブラックウォールナットを指しますがご存知のように、ともすれば「黒」とも表現できるような濃茶の色合いが特徴的な樹種です。
家具材としてたいへん優れた適正もさることながら、その落ち着きのある色合いからは総じてラグジュアリーな雰囲気、つまり「高級」という印象を色濃く持つ高級木材の代名詞であり、それは世界三大銘木と称されることからも明らかです。
しかしそれゆえにウォールナット材の家具を導入する、あるいはウォールナット材の家具を多数用いることで空間が「重い」「暗い」印象が強くなってしまうのではないかと懸念する声は決して少なくはありません。
正確にはそのようなことは無いのですが、ここではその心配を払拭するコーディネート術をご紹介しましょう。
無着色仕上げのウォールナット材家具は暗くも重くもみえることはない
まず、ウォールナット材の家具を用いる、あるいは多用する空間が「重くなる」「暗くなる」という心配は不要といって良いでしょう。
たしかに重厚感のある落ち着いた空間にはなるかもしれませんが、「重すぎる」ということはないはずです。
これは無着色仕上げ、つまり木肌の色そのものを生かした家具にのみ言えることですが、同一の色を上から塗ったわけではなく、自然の色合いによってウォールナット材独特の色合いが生まれています。
そこには濃淡があり、白みを帯びた部分も出てくることで角度によっても映りかたは異なります。
そのことが空間全体に変化を与えるので一概に重くなる、暗くなるといったことにはなりにくいのです。
また、すべての木材は年月を重ねるごとに色合いを変えていきます。
無着色仕上げの無垢材家具はその変化を味わいとして楽しむものでもありますが、ウォールナット材の場合は徐々に色が明るくなっていき、漆黒ともいえる色合いから徐々にまろやかさを帯びた茶色に変わっていきます。
そのことで落ち着いた風合いや高級感、気品といった部分は失うことなく、それでいて空間の雰囲気自体はより優しいものにあっていくはずです。
高級感ある落ち着いた空間でウォールナット材を活かすなら
次にコーディネートについて考えてみます。
落ち着いた色合いを持つウォールナット材は、家具としても内装材としても上質なインテリアイメージを演出してくれます。
リビングダイニングをホテルのラウンジのような気品漂う空間にしたいということであれば、深みのあるブラウンと相性の良いブラックやグレーをベースカラーとしてコーディネートしてみてください。
そうすることでモノトーンを基調とした品の良い空間が生まれます。
また、色だけでなく素材感も大切な要素です。
フローリングはもちろん、絨毯やタイルなども無垢材のウォールナットと併せることで高級感のある雰囲気を作り出します。
またアクセントウォールとして正面の壁の仕上げを石張りにしたことでウォールナットとのコントラストが生まれ、それぞれの素材感をより引き立たせてくれる効果を感じ取ることができます。
更にはアクセントでグリーンを配置して空間全体のなかに彩をもたらすと、さらに居心地の良い空間となってくれます。
明るさの中に安定感をもたらすコーディネートはウォールナット材で
近年、特にマンションなどにおいてはペールカラーのフローリングや内装材を使うことが増えています。
全体を白ベースとした内装は空間全体が広く感じられるのですが、広く感じることができる分、家具も明るい色でコーディネートするとメリハリがなくぼやけた印象の空間となってしまう可能性もあります。
ウォールナット材の壁面収納などで色のコントラストを与えると、室内の印象に強弱が感じられるようになり、間延びすることなく明るい印象の中に安定感をもたらしてくれます。
また、壁面収納を天井まで壁一面にすると圧迫感がでてしまうのではと考える場合は高さを抑え、その分幅はたっぷりと設けることで収納力をもたせることができます。
家具と空間、あるいは家具同士で高低差をつけることで全体にリズム感が生まれ、重厚になり過ぎない空間を作りあげることができます。
アンティークや異素材とも好相性
お手持ちの家具がアンティークのものであったり、モダンな雰囲気よりもクラシックな印象のインテリアのテイストにしたい場合にもウォールナット材は良く合います。
ガラスや銅、スチールといった異素材とも相性がよく、そのアクセントを加えることで、重厚感を程よく和らげつつ、モダンで洗練された雰囲気を演出できるでしょう。
配置やレイアウトで軽やかさを演出する
そして、コーディネートというからには家具の配置や間取りにも気を使うことは重要です。
単純に家具同士の間隔を広めに確保することで、開放的になり、重く見えるという不安を払拭することができるでしょう。
また、家具の配置を工夫して、空間全体に均衡の取れたバランスを持たせましょう。
このように様々なアプローチを組み合わせることで、「重く見えない」ウォールナット材家具のコーディネートが実現できます。
無垢材家具を使用するうえで一番重要なのは「自身が好きなものを使うこと」です。
ウォールナット材が好きならそれを活かす方法を考え、好きなものと一緒に暮らす日々を送るのが一番です。
家具蔵では3DCGを使用したシミュレーションを行いながら、家具を購入する前に立体的なイメージを確認できます。
ウォールナット材が一番「活きる」空間コーディネートを一緒に作りあげていきましょう。
家具蔵の無垢材ウォールナットの家具がある暮らしの事例はこちらから
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