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なぜナラ材は人気が高いのか?

2023.2.8

 

 

ナラ材とオーク材の違い


 

 

素朴で優しいナチュラルな雰囲気を持ち、決して他の家具の色味や内装とも反発せず、主張しすぎない色合いを持つ樹種は何かご存知でしょうか。

その樹種は独特の「杢」を持ち、長い期間を使い込むことで味わい深くなっていきます。

答えは「ナラ」材です。

家具や床材をはじめとする内装材でも人気を博すナラ材は世界中で支持を集める樹種です。

「ナラ」と「オーク」は混同されがちでそれは決して間違いではありません。

ナラ材の人気はそのままオーク材の人気と言っても良いのですが、オーク材(ホワイトオーク材)は厳密にはナラ材とは異なります。

ナラ材とホワイトオーク材は同じブナ科の植物であり、仲間の木に当たるため見た目もそっくりで見分けがつきにくいのですが産地が異なります。

ナラの原産地は日本や中国、ロシアなどで、一方のオークは主に北米が原産地です。

色味はナラ材よりやや白いのもホワイトオークの特徴です。

 

 

ナラ材の特徴と「虎班(とらふ)」


 

 

もう少しナラの特徴を見ていくと、「どんぐり」がなる木としても有名で、日本人にとって古くから馴染み深い身近な樹木の1つでもあります。

ナラはブナ科コナラ属の落葉広葉樹であり、銘木として名高い「ミズナラ」は北海道産のものが一番であることから分かるように、比較的寒いところで生育する樹種です。

北海道産のミズナラは、その木目の美しさと細かさから「ジャパニーズオーク」として世界中のオーク系の樹種の中でも最高峰と称されるほどの品質の高さを誇り、希少な木材として輸出されてきました。

前述のようにナラとオークは見た目の色合いや耐久性・用途はほぼ同じですがナラ材の方がよりきめ細やかな木肌を持ち、その点が世界最高峰の評価を受けた所以でもあります。

ナラ材(やオーク材)の大きな特徴に柾目(まさめ)に材を採った際に現れる「虎斑(とらふ)」と呼ばれる模様があります。

この模様は木材の表面に見られる虎の背の柄のような縞模様です。

これは、木が成長する際に栄養分を溜めていた部分であり、質の良い天然木の証でもあります。

光沢があり、見る角度によって銀色に輝いて見えるため海外を中心に「シルバーグレイン」とも呼ばれています。

 

日々の暮らしに寄り添うことができるナラ材


 

 

ナラ材やオーク材が世界中で高い支持を受けている理由にその高い耐久性などの「材料としての特徴」が挙げられます。

世界中に数多ある広葉樹の中でも特に重厚で硬く、密度も高いため、様々な荷重を支える床材や長年使用する家具材として適している素材です。

その剛性だけでなく、表面に傷が付きにくく凹みもできにくいことは日々の生活に使用する耐久材として最適です。

あらゆる衝撃に耐えうる強さと言っては言い過ぎかもしれませんが家具や床など日々多数の人が使用し、長く使いたいものにはぴったりの素材と言えるでしょう。

ナラ材は導管(水分や養分を運ぶ管)の中にチロースという物質を持ち、それが導管にびっしりと詰まっているので水分を通しません。

その特性を活かしワインやウイスキーの樽として使われていることでも有名です。

また、木はいずれもいわゆる調湿効果を持っており、それ故に伸縮するという特徴があります。

それは例えば時期によって引出や扉が開け辛くなることを引き起こしますが、ナラ材は伸縮の幅が小さく、割れや反りなどの変形が比較的少ない点も重宝される理由のひとつです。

 

ナラ材は流行や王道のインテリアスタイルにも合う


 

 

生活材として優れた性能を持つナラ材ですが、それだけで現在の高い支持を保っているわけではありません。

木目や木肌の美しさとしての意匠性はもちろん、どのような空間にも馴染みやすいという点も人気の理由です。

いわゆる「グレーインテリア」や白やグレーを基調とした空間にナチュラルな木材を取り入れて温かみを演出する北欧スタイルはトレンドの域を出て王道ともなってきていますが、それらのスタイルにもすんなりと合わさってくれる点は見逃せない部分でしょう。

 

 

グレーインテリアでこそナラ材は活きる


 

グレーインテリアは言葉の通り、グレーを基調とした空間志向を指します。

グレーという色味はどのような場でも馴染みがよくインテリアにおいては色を使いすぎないことで落ち着いた空間を演出できますが、ともすれば無機質で冷たい印象にもなりえます。

そこに温かみを取り入れるのが無垢材の家具であり、内装やカーテン、ラグ、照明などのインテリアエレメントをグレー系で統一した空間にナラ材を取り入れることで落ち着きと温もり感が同居する空間となります。

 

北欧スタイルにナラ材が良く合う理由とは


 

 

北欧インテリアスタイルのイメージは木の家具、シンプル、ナチュラル、というイメージが強いのですが、それだけではなく、そこには「思想」が根底にあります。

冬と夜の時間が長い北欧の国々では家にいる時間が長いからこそ質やデザインが良いものを選び、長く大切に使います。

長く使うことができるものを求めることは耐久性に優れた材や飽きの来ない自然な表情を活かしたデザインに繋がり、そういった考えから辿り着いたのが木製(無垢材)の家具や華美でないシンプルな内装なのです。

そこで大切なポイントは、「長時間いても居心地が良いこと」です。

ナラ材の家具なら丈夫で耐久性に優れた特徴を持ち、主張しすぎない木目は他のインテリアの邪魔をせずよく馴染みます。

自然といつも家族やゲストが集まってくる場所になる様は、その実を食べに多くの生き物が集まってくるナラの木そのものです。

木同士が地中で養分を与え合い、遠く離れた海へも養分を運ぶ生態も何か家族同士のつながりや遠く離れた人を思うような思いにもかられます。

材料としての優秀さ、優れたインテリア性から高い人気を誇るナラ材ですが、このような「木の在り方」とまで思いを馳せるとその木から作られた家具にもより愛着や思い入れが湧いてくるというものです。

 

家具蔵のナラ材を使用した無垢材家具の事例はこちらから

 

 

 

 

 


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