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「座る時間」で決める椅子選び

2022.6.17

 

 

椅子選びは奥が深い


 

 

椅子を新しく購入したい、と思った時に皆さんはどのようにして選びますか?

座り心地が良い椅子を選びたい、と思うことは誰しも同じことでしょう。

その他にも、

「合わせるテーブルやデスクと雰囲気が揃うもの」

「見た目のデザインが住まいの雰囲気と合うもの」

など椅子選びのポイントも様々出てきます。

しかし椅子は体を預ける家具であり、突き詰めるとそのための「道具」です。

基本的には自分の体に一番負担が掛かりにくい椅子を選ぶことが大切です。

 

椅子に座る目的は人それぞれ


 

 

椅子選びは自分の体にフィットした、座りやすいと感じるものを選ぶことが一番です。

ここで「座る時間」について意識しながら椅子選びを行うことは、それぞれに異なる暮らし方に沿った椅子選びをするための方法の一つです。

例えば5分程腰かける程度であれば、背もたれの付いていない「スツール」が便利です。

立ち座りの動作も最小限で行うことができ、また通常の椅子に比べてコンパクトなサイズでもあるので空間を広く見せることができます。

場合によっては使う場所を固定せず、様々な場所に持ち運んで使う事も可能です。

食事をする際には恐らく15分程度は椅子に座っているでしょう。

その場合はスツールよりも「背もたれの付いた椅子」が適しています。

背もたれがあることで、身体を支える部分も増え、姿勢も安定していきます。

更に食事をした後にお茶を飲むなど、少しのんびりと過ごしたい、あるいはそのように過ごすことが多いのであれば、そこに30分以上座っているかもしれません。

そういったシーンでは「アームの付いた椅子」つまりアームチェアは必須です。

アームがあることで自身の腕の重さを預ける場所が2つ増えます。

人の腕の重さは体重のおよそ15%はあると言われます。

座っている=寛いでいるなかでも、この腕の重さを「預ける場所」が必要になります。

例えば体重70kgの人であれば両腕で10kg程度ある計算です。

片腕だけで5kg以上あることになり、これはそのまま同程度の荷物を抱えている計算になります。

この腕の「重さ」を常に肩から支えている状態は、どこかにその腕を置くことで身体が楽に感じます。

その時アームの付いた椅子であれば自然な姿勢で腕の重さを預ける場所ができ、体圧の分散もよりバランスよく、身体の他の箇所にも負担が少なくなるのです。

 

テーブルでの過ごし方の変化が椅子選びを変えている


 

 

以前は食事をとる「食堂」と寛ぎや団らんを主な目的とする「居間」は別の部屋に分かれていることが多くありました。

そのため食堂の椅子は、あくまでも食事をする為に必要なものであり、それ以上の機能や用途はそこまで重視されていませんでした。

今日では、この食堂と居間の目的を持つダイニングルームとリビングルームが一体となったリビングダイニングを持つ間取りが主流です。

テーブルで食事をしながらテレビを見ることも多いでしょう。

テーブルで個々に作業を行ったり、スマホやタブレットを見る場となることも多くなり、いわゆる食事以外での使用も増えてきました。

そうすると椅子に座る時間も長くなってきます。

そして、そこでは自ずと椅子の座り心地を気にすることも増えてきます。

リモートワークが増えた昨今では一日5時間、6時間、あるいはそれ以上の時間を掛けてダイニングで仕事をするケースも出てきました。

そうなると長時間疲れることなく、長く座ることができる椅子が欲しくなることは当然の事かもしれません。

 

長時間の着座で選ぶべき椅子とは


 

 

長時間、楽に椅子に座る為にはアーム付きのものがおすすめです。

しかし、アームが付いていれば何でも良いという訳には行きません。

仮にあなたが40分以上、あるいは1時間~2時間以上は同じ椅子で座っている、ということならアーム付きであることは前提で

「背もたれが低い」

「形状が全体的に丸味を帯びている」

この2点をもとに椅子を探していくことがお勧めです。

一つめの「背もたれが低いこと」についてですが、一見、背もたれが高い椅子の方が体をしっかりと支えてくれて長時間でも楽に座れそうな感じがします。

ただ、人は同じ姿勢を長時間保つことが出来ません。

時間にして30~40分経つと、むずむずと体を動かしたくなってきます。

これは寝返りと一緒で、同じ個所を圧迫していると血流が悪くなり、体を動かすことで自然とその流れを妨げないようにしているのです。

その際、背もたれが高い椅子は座った姿勢を固定してしまうため、特に後方の体の動きに「逃げ」が利きません。

対して背もたれが低い椅子は自身の背中部分が空いていることで、仮に浅く腰かけてもたれかかっても、後方に身体を逃がしやすくなります。

座りながら伸びをしたりすることも可能で、窮屈感がありません。

 

丸みのある形状の椅子=ラウンドバックチェアの利点


 

 

もう一点の丸味のある形状の椅子についても、同様の考えが当てはまります。

背もたれの高さが前後の動きに対して窮屈感を感じさせないのであるのに対し、丸味のある形状は左右の動きに対してフィット感を生み出します。

椅子は本来真っすぐ前を向いて座るものではありますが、前述のように人は長時間同じ姿勢でいることはできません。身体は左右にも動きます。

その際、椅子自体が丸みを帯びていることで、本来丸みのある人の身体にフィットし、左右に動きがあっても違和感が生まれません。

そのことでどの方向を向いても、快適な座り心地を持続させられるのです。

 

椅子を探す際には、実際に座っていろいろと体を動かしながら試してみることをお勧めします。

人は正面だけを向いてじっとしているわけではありません。

想定される姿勢、自然ととってしまうような(例えば足を組むなど)姿勢を試してみながら、窮屈感のないものを選ぶと良いでしょう。

アームの高さや長さ、背もたれの傾斜角度によっても、そこで無理のない姿勢が変わってきます。

毎日晩酌をしながらゆっくりとTVを見る姿勢、あるいは本を読んだり書き物をしたりとデスクワークも兼ねた姿勢など、自身が希望する、あるいは想定する「椅子での時間」とその長さを想像しながら、好みの一脚を探すと良いでしょう。

椅子に合わせた暮らし方をするのではなく、自身の過ごし方に合わせて椅子を選ぶ事で居心地もぐっと変わってきます。

理想の過ごし方を元に家具蔵各店では皆様に最適な椅子をご案内しています。

ぜひお気軽にご相談下さい。

 

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