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人気の木材で無垢材家具を

2020.4.17

 

 

無垢材家具とは


街には多くの家具店が存在します。

多種多様なそのスタイルを見てまわるのはとても楽しい時間です。

自分の家にこれは合うかな…。

こんな素敵なデザインのもので暮らせたら素敵だろうな…。

夢も理想も膨らむというもの。

サイズや配置、といったもののほかに空間の雰囲気を大きく変えるのが「素材」。

その素材は「木製」のものが、やはりその暖かみを感じる特性からも人気です。

そのなかで特に大きく支持を得ているのが「無垢材」のもの。

無垢とは「全く混じり気のないもの」であり、無垢材とは原木(丸太)から切り出したままの自然な状態の木材をさしたものです。

それが一般的なのでは、と思う方もいるかもしれません。

しかし木製家具は簡単に分けると、「無垢材、天然木」と 「木質系の加工材料」の2種類があります。

無垢材は乾燥・加工に時間と手間がかかります。

木を知り尽くし、木を扱える熟練の職人でなければ、木の動きを読むことができません。

従って、扱いが非常に難しく、かつ現存する保有数からも極めて希少性の高い材料です。

一方、木質系加工材の代表である合板は、大量生産が可能で扱い易く、同じものを安価に作ることを目的としています。

合板とはベニヤ(木材から薄く剥かれた「単板」のこと)を何枚か積層して接着したものこのことです。

この合板の表面に化粧シートや、突板を圧着し加工したものは無垢材とはまた別物になるのです。

 

 

無垢材家具には「樹種」がある


そして、無垢材家具に限らず、それを選ぶひとつの基準に「色」があります。

空間との相性や好みを決める大きな部分。

先述の「木質系…」は着色しているものが多く、それが判断の基準となるでしょう。

しかし、着色しているものは長く使ううちに色褪せたり、傷がついた際に下地が見えてしまうなどのデメリットがあります。

無垢材でつくる家具も着色してしまえば同じこと。

しかし、無垢材の良さは仮に傷がついてもその部分も同じ色味であったり、傷んだ部分を削りなおすことなどで修繕できることにもあります。

無垢材家具は着色しないでつくるほうがより良いのです。

そんな場合、空間との相性や好みを決めるのが「樹種」。

つまり木の種類です。

この樹種によって、単純に色味が異なったり、その素材感によって、家具そのものの雰囲気や空間の印象も大きく変わります。

その際、どんな樹種にしようか迷ってしまう…。

そんなご相談もよくいただきます。

そこで今回は、無垢材家具で使われている樹種のなかで特に人気のある4種類をご紹介します。

樹種選びに迷った際の参考にしてみてください。

 

気品・落ち着き・万能性の「ウォールナット」


「ウォールナット」は無垢材や樹種に詳しくない人でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

それもそのはず。

高級家具や建具といった住まいに関するものから高級車のダッシュボードやライフルの銃床など幅広い分野で使用され、その高級感などからこのウォールナットを模した色名があるほどです。

その響きは、そのもの自体に気品と特別観を与えます。

家具蔵で扱うウォールナット材は、主にアメリカやカナダなど北米が産地である「アメリカンブラックウォールナット」です。

世界に200種以上あるウォールナット材の中ではもちろん、現存する木材の中でも最高ランクの評価を得ているこの木材は、「家具材のロールスロイス」とも呼ばれ、人々の憧れの的となっています。

厳しい寒さのもとで時間をかけて生長するため、硬く粘りのある材質を持つ一方、軽量で扱いやすく、加工性や塗装性にも優れています。

かつては飛行機のプロペラに使われたことがあるほかとても衝撃に強く、硬い木材でもあります。

見た目の特徴はなんといっても重厚感のある茶褐色。

落ち着いた色合いと美しい木目が独特の気品を醸し出します。

そのうえで、その色合いはどんな雰囲気の空間やインテリアにも見事に調和してくれる万能性を誇ります。

油分が強いことで生まれる、墨を流したような木目やそのグラデーションはまるで水墨画を思わせる一面もあることから、アメリカ生まれの木でありながら和室にだって合うのです。

無着色の無垢材ウォールナット家具は使用するうちに、その色合いが「明るくなる」のが特徴の一つ。

製作したばかり、家に届いたばかりのものが徐々に色味を変えていくのは無着色無垢材家具の醍醐味であり、それによって味わいや、空間での見え方も変化します。

ですので、「空間が暗くならないかな」という心配は無用です。

明るい赤茶色へと変化をしていくことで、住まいの中で落ち着きや重厚感・気品と無垢材が持つ温もり感を両立させた存在感を発揮してくれるはずです。

 

やか・暖かみ・柔らかさの「チェリー」


こちらも家具などに詳しくない人でも聞いたことがあるでしょう。

いわゆる「サクランボ」を指す「チェリー」という名前。

家具や木工の世界ではこの「チェリー」は「アメリカンブラックチェリー」の、いわゆる通り名です。

サクランボより少し大きな「アメリカンチェリー」のなる木としても有名です。

現在、北米大陸には約30品種のサクラ類がありますが、その中でも絶大な人気を誇り、現代の最高の木材のひとつとして君臨しているのが、このアメリカンブラックチェリーとなります。

このチェリー、大きな特徴はその強い赤みのある色合い。

しかし、これは経年変化による色合いの変化であり、製作当初や納品当初は穏やかなピンク色に近いものが多くあります。

そこから比較的短時間で色合いが変化することで、無着色の無垢材家具の特徴である「色合いの変化」を如実に感じやすい樹種でもあります。

先述のウォールナット同様、空間におけるコーディネート性は抜群。

滑らかな木肌は使い込むほどに美しく光沢が増し、床や建具の色、空間のスタイルなどを選ばずに、その場所に独特の暖かみや華やかさを加味してくれます。

成長過程で生まれる樹液が溜まった痕が黒い点や線として残る「ガムポケット」、成長過程や環境の影響で生じる縮みによる独特の紋様「さざなみ紋」(リップルマーク)などもこのチェリーを彩る特徴的な表情です。

高級感と華やかさ、それに暖かみを兼ね備えたチェリーの無垢材家具。

「味出し」が容易な点でも人気の樹種であり、老若男女問わない、永遠の定番のひとつともいえます。

 

素朴・ナチュラル・明るさの「ナラ(楢)」


ナラ(楢)は、ブナやカシと同じように「どんぐり」がなる木、と聞くと途端に身近に感じる木です。

日本のナラは、世界に数ある広葉樹の中でも最高級材として珍重されます。

鎖国からの開国以降の明治時代から一時期はヨーロッパをはじめとする世界各国へも盛んに輸出され、「ジャパニーズオーク」として一目置かれる存在となっていました。

欧米を原産とするホワイトオークやレッドオークなどの素直な木目に比べて、板目で材を取ると力強い精悍な木目が表れ、独特の存在感を見せてくれます。

ナラ独自の繊維構造から、柾目で材を取ると穏やかで優しい表情の中、時に「虎斑紋」(シルバーグレイン)という虎の背中の縞模様に似た銀色に輝く木目が表れることもあり、個性豊かな表情を楽しむことができます。

かのフランク・ロイド=ライトもその木肌や虎班紋に魅了されたことでも有名です。

その木肌に触れるとわずかな凹凸感があり、それが見た目のうえでも素朴な雰囲気を演出します。

色あいとしては基本的にはいわゆる「ナチュラル」なものであり、優しいもの。

床材や建具でも人気のナラは、あらゆる空間にすんなりハマってくれる「良い意味での主張の無さ」を持つことから色々迷われた結果、ナラ材の家具を選ぶ型も大勢います。

家族で使用する・食卓で使うという観点でもそれに相応しいエピソードを多々持つナラの無垢材家具は、今日も多くの人を魅了しています。

 

知られざる銘木「サペリ」


これまで挙げた3つの樹種と比べて耳馴染みが薄いかもしれない「サペリ」。

アフリカ大陸で採れるもので、他の3つと比べても遜色ない銘木です。

中米の銘木「マホガニー」と似た特徴を持ち、フランスを中心とした欧州各国では大きな人気を博していたものが、ここ日本でもとみに注目されてきたのです。

赤味を帯びた褐色の中に「交差木理」という現象から生まれる縞模様=ストライプの濃淡が日の光や照明で煌めくことで様々な美しい表情を見せてくれます。

チェリーやウォールナットとはまた違った「華やかさ」「落着き」といった点が多くのファンを獲得している点です

そのコーディネート性も他の銘木と比較しても万能的。

和洋問わずに、空間の「質」を一段上のものとしてくれることでしょう。

 

多種多様な無垢材家具に使われる樹種の数々。

ここに挙げたものはあくまでほんの少し。

家具蔵ではこの他にも国内外から選りすぐった、30を超えるさまざまな樹種を取り揃えています。

そのどれもが語るべき逸話を持ち、そのなかに運命的な出会いがあるかもしれません。

自分の住まいにはどんな無垢材が合うのか?

気になった方はまずはかぐら各店でお話を伺えれば幸いです。

 

そのほか、家具蔵で扱う樹種の一覧はこちらから

 

家具蔵の無垢材家具のある暮らしの事例はこちらから

 

 

 


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