2人暮らしのテーブル選び、サイズや形の正解は?
2023.5.21
2人での暮らしのスタート
新婚や同棲、あるいはルームシェアなど2人という単位で新しい暮らしが始まるケースは往々にしてありえます。
子供が独立して、夫婦2人の生活が再スタートするというケースもあれば、肉親と同居するうえで2人暮らしということもあるでしょう。
「2人」というのはコミュニティを形成するうえでの最低人数であり、互いの関係性を良好にしておくことはそのコミュニティを快適に維持するうえで欠かせないものです。
2人以上の人が同じ住居に暮らしているとしてリビングダイニングを全員で共有しているとすれば(大抵そうですが)、そこに置かれるダイニングテーブルも通常は一つです。
食事や作業など様々な用途でそれぞれに、あるいは同時に使用することになるダイニングテーブルはその関係性の構築や維持に大きく寄与します。
その専有面積から空間の雰囲気づくりに大きく影響するものでもあることから、インテリア的な側面での検討も欠かせません。
サイズ決定も含め、「最適な2人暮らし用のテーブル選び」を行うことは、毎日の過ごし方を充実させることにもつながります。
どれくらいのサイズが適正か
まず、2人の使用においてどのようなサイズが適切か、という点において「これ」という定義はありません。
あまりに度を越して広いと逆に落ち着かなくもなりますが、基本的に広さは心身ともにゆとりに繋がります。
2人で食事に行って4人用のテーブルに通されるとより快適に過ごせる、あの感覚です。
来客などが多いのであれば尚のこと大きめのものを用意しておくことが求められます。
一方で最低限これだけは欲しい、というサイズで言うならば「80cm×80cm」は欲しいところです。
食事などの際に一人当たり必要なスペースはおおよそ幅60×奥行40cmといわれます。
正面に向かい合うとして40cm×2=80cmの奥行となり、幅が60cmのままではバランスが良くないのと、多少のゆとりを持たせる(さらに言うならば無理のない椅子の収納も可能になる)うえで「80cm×80cm」の正方形・正円形となるのです。
サイズは周囲のスペースと過ごし方で決める
サイズ決定にはテーブル周囲のスペースとのバランス、そして「そこでどのように過ごすか」も重要な要素となってきます。
まず、テーブル周囲のスペースですが、周囲をスムーズに回遊できるか、椅子の出し引きに無理が生じないか、他の家具との距離感はどうかを確認します。
一人当たりが無理なく通行できる横幅は約60cmですので、テーブルのすぐ傍に壁や窓があり、そこには椅子などを置かずに回遊するだけとしても、これに近い数値の間隔は確保しておきます。
次に椅子の出し引きに必要なスペースの確保ですが、これも最低60cm、着座している人の後方をスムーズに回遊する、あるいは肘掛け付きの椅子(アームチェア)を無理なく出し引きするなら90cm前後あると安心です。
テーブルの近くにソファや収納家具がある場合は100~110cm、それが難しければ90cmは確保します。
これだけあればソファなどが妙に近く感じるような圧迫感も無く、近くにある収納家具の扉の開閉もスムーズです。
また、2人がすれ違って通過するようなシチュエーションでも余裕を持った回遊が可能になります。
そのうえでテーブルの大きさは「ゆとり」をもたらし、それは寛ぎや作業の際の効率性をもたらします。
ダイニングテーブルが食事だけの場になるのであればあえて最低限の大きさに留めるのもひとつですが、食事以外の用途、例えば仕事や趣味の場であったり、そこで2人でゆっくりお茶やお酒を楽しむような予定もあるなら、さきほどのテーブル周囲に必要なスペースを差し引いて最終的に残った数値のサイズのテーブル、つまり配置可能な最大限大きいものを検討するのがお勧めです。
正方形と正円形の違い
「80cm×80cm」が最低限必要な大きさであるとすれば、その形状は「正方形」「正円形」となるはずです。
ここ最近は正方形より正円形の人気が高く、それはインテリア性以外にも空間が優しい印象になることや安心感に繋がること、周囲の回遊性の向上もその理由です。
同じ外寸、例えば「80cm×80cm」でも、正方形と比べると面積は約80%となり、実際に使用な可能な面積は少なくなる点は加味しておく必要はあります。
優しい雰囲気を優先するなら丸テーブル、実用性を求めるなら正方形というところです。
また、スペースの問題でテーブルを壁付けにしなければならない場合は正方形をはじめとした四角形が、壁と接する部分が直線なので有効ですが、円形のメリットを生かしながら壁付けしたい場合は半円形も良いでしょう。
エクステンションテーブルという選択
エクステンションテーブルという選択肢もあります。
「エクスステンション」とは「拡張する」という意味で、伸長式、つまり伸び縮みするテーブルの総称です。
通常は2人使用に最低限の大きさがあれば良いが、来客に備えたい、つまり3人や4人で食事をする、というケースや作業の際に広いスペースを必要とすることがあるかもしれません。
そのようなニーズにおいてエクステンションテーブルが活躍します。
伸縮の際の操作性には各メーカーの違いがあるのでその点の確認や、来客の頻度が高いのであれば最初から大きなサイズのものを用意する(つまり伸長式を選択しない)ということも必要ですが、いざという時の保険的な意味合いも含め、エクステンションテーブルも2人暮らしにはお勧めです。
2人暮らしのテーブル選びに「これでなければいけない」というものはありません。
大事なのはサイズや見た目が上手く空間の中に溶け込み、互いに使い易く、関係性を深めてくれるようなものを選ぶことです。
2人暮らしのテーブルの「正解」は個々の状況ごとに異なります。
テーブル選びの際には私ども家具蔵でお気軽にご相談ください。
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