KAGURA OFFICIAL BLOG

青山で選ぶ一生モノの家具とは

2020.11.19

 

 

「長く使う事ができる家具」には何が必要となるかご存知でしょうか?

大きく分けて3つの要素があります。

1.材料の強度があること

2.丈夫なつくりであること

3.愛用する中でメンテナンスが可能であること

この3つが大切なポイントです。

ここでは一つの例として、東京・南青山にある「家具蔵」のダイニングテーブルを元にその3大要素を解説します。

 

 

「材料の強度」について


家具蔵は目利きの人間が国内外の各地まで赴き、原木を仕入れ「製材立ち合い」「乾燥」「木取り」「組み立て」「仕上げ」とすべての工程を自社で行っている「工場直営店」です。

実は一般的な家具メーカーでは原木のままで買い付けるということは、実はほとんどありません。

製材された板、もしくは製材の後に乾燥まで行われたものを家具の材料として仕入れています。

それは非常にリスクとコストを伴うからです。

原木仕入れは余程の目利きが行わないと、製材してもまるで使えない、欠点だらけのものとなる可能性があります。

製材についても、原木に刃を入れる角度を少しでも違えてしまうとその材がまるまる無駄になってしまう事もあるのです。

後述する乾燥の工程も多大な時間と場所を要します。

家具蔵では、製材もその原木の状態を検分しながら、ベストな木目と杢(もく)が出るような材料取りを行います。

そして製材立ち合いの際には指示をして十分な厚みがある材料を用意できるので、強度も十分なテーブルになります。

 

この原木仕入れと自社工場生産は家具蔵の無垢材家具の大きな特徴でもある「無着色」での製作をも可能にします。

無着色はその名の通り、材料に何も色をつけていない、という意味です。

世の中に流通する多くの家具は木目の粗さ・バラつきを隠すため、そして色味を揃えるために人工的に着色を施しているものが殆どです。

着色をすると「色味が揃う」というメリットはありますが、傷がついた際に着色部分が剥げてしまい、その傷が目立つという結果が生まれることは否めません。

つまり「傷がキズとして、単なる欠点として感じられるもの」になってしまう、ということです。

一方で、自然素材である無垢材は本来、その使用する時間のなかで少しずつ色味が変化していきます。

この変化を「経年変化」と言い、傷がついても傷の部分も色が変化する事で目立たずに長く使用出来るというメリットがあります。

そのためには、無着色であることが大事であり、何も隠さないからこそ、木目もデザインとなることから、自分たちでどの部分にどの木目を生かすかを決めることができる原木仕入れにこだわります。

そのうえで、「木は木で締める」という考えのもと、熟練の職人たちが余計な金具などは使用せずに、日本に古来から伝わる木工技術を活かして木組みで家具を作ります。

それらは無着色の無垢材の耐久性と相まって、何世代にもわたって使用できる、抜群の耐久性を生むのです。

 

「丈夫なつくり」について


家具蔵では原木を製材した後、乾燥もじっくり時間をかけて丁寧に自然乾燥・機械乾燥を行います。

この工程は「木の動きを出し尽くす」ことにつながります。

木というのは本来、そのほとんどが水分で占められています。

それぞれを一本ずつ天日の下で自然乾燥させながら、海外からやってきた材料であっても、日本の気候に馴染むようにじっくりと水分を抜いていくのです。

含水率(木の中の水分の保有量)が12~13%までになるまで自然乾燥しながら、その間は風通しを良くするための桟棒を挟み、積み重ねて保管します。

さらに、現代の気密性の高い室内でエアコンや床暖房などにさらされる木にとっての過酷な使用状況を考慮して、含水率を6~7%になるまで機械乾燥及び養生を行うのです。

そうする事で、家具になった後の木の自然な動きを最小限に押さえる事ができるのです。

テーブルの天板は指を組み合わせた様な「フィンガージョイント」という強度のある接合方法によりしっかりと無垢材同士を接合します。

これは板同士の接合部分をそれぞれ指状に削り出し、互いに組み合わせる方法です。

接合面積が平面と比べ約2倍になり、抜群の強度を持つものとなります。

上からの加重やパーツのズレ、段差を防いでくれるこの技術、家具蔵のそれは他と比べてもより深いものであり、それは実際の大きさよりも大きな面積の材料を使用して、テーブルを製作していることに他なりません。

この様に丁寧に乾燥した材料を使用し、強度のある接合を行うことで、天板の裏面には金属の反り止めや脚を固定する幕板などがなく、脚以外は余計な部材が何もない、究極にシンプルな構造が実現します。

椅子に座って脚を組むなどの姿勢の自由度が増し、小さなお子さんがテーブル下で遊んでも金属が触れる事なく、

とても安心してお使い頂けます。

丈夫に、そしてシンプルに作る事は簡単に見えて、とても技術を必要とすることなのです。

 

「メンテナンス」について


長く使用するためには、場合によっては都度のメンテナンスが必要になります。

不慮の事態や、長期にわたって使用したのちのクリーニングなど、その理由も様々でしょう。

家具蔵の無垢材テーブルの天板の厚みは約40~55mmないし、薄いタイプでも一般的なテーブルよりも厚い約30mmでできています。

厚みがあることは強度の面でもたいへん有益ですが、「削り直し」を可能にする点でも大きなメリットです。

日本では桐箪笥の削り直しが有名ですが、良い家具というものは手を入れることで、世代を越えて受け継いでいくことができます。

家具蔵の無垢材テーブルの場合は表面を削り直し、塗膜の塗装もあらためて行うことでキズや塗膜の痛みをリセットし、まるで届いた当初のような状態に戻すことが可能です。

ヨーロッパのアンティーク家具なども、リペアを繰り返しながら世代を越えて受け継がれる名品が数多くあります。

暮らしのなかで「家」という箱は持ち出す事ができません。

しかし家具は、家という「箱」が変わっても、人と一緒に移動が可能です。

気に入ったものを長く使い続ける事ができるのですから、こうしてメンテナンスが可能であることは長い目で見た際に

たいへん嬉しいものになるのではないでしょうか。

私たち家具蔵のお客様でも新婚の頃に買った無垢材テーブルを転居を機に修繕する方、新築の際に新規で購入した無垢材テーブルをリフォームの際にメンテナンスされるお客様が大勢いらっしゃいます。

中には結婚されるお子様に譲るための修繕、という方もあり、そうして受け継がれた家具がある暮らしというのは、単に高級なものを揃えることとはまた違った「豊かな」日常があると考えます。

 

いかがでしたか?

このように「材料の強度があること」「丈夫なつくりであること」「愛用する中でメンテナンスが出来ること」を満たした家具を選ぶことで、愛着を持ちずっと使うことができる「一生モノの家具」に出会う事ができるのです。

家具蔵表参道店は多くのインテリアショップが軒を連ねる東京・南青山で今年、誕生から25年を数えます。

これまでに多くの方に「一生もの」の家具をご案内し、無垢材家具のある暮らしをプロデュースしてきました。

これを読んだ皆様とも、青山の地でお会いできますことを。

家具蔵表参道店でお待ちしております。

 

家具蔵表参道店へのお問い合わせ・アクセスはこちらから

 

家具蔵の無垢材家具のある暮らしの事例はこちらから

 

 

 


最近の投稿

カテゴリー

月別アーカイブ

  • [—]2024 (177)
  • [+]2023 (356)
  • [+]2022 (364)
  • [+]2021 (365)
  • [+]2020 (368)
  • [+]2019 (366)
  • [+]2018 (85)
  • [+]2017 (65)
  • [+]2016 (69)
  • [+]2015 (44)
  • [+]2014 (32)
  • [+]2013 (62)
  • [+]2012 (130)
  • [+]204 (1)
copyright AIDA Co,.Ltd. All Rights Reserved.