リビング学習を考える
2018.3.19
皆さん子供の頃、どこで勉強や宿題をやっていましたか?
自分の部屋や図書館や友達の家などの自宅以外の場所という方もいるでしょう。
ベネッセ教育総合研究所が2015年に行った「小中学生の学びに関する実態調査」によると「学校の授業以外でよく勉強する場所は?」との質問に「自分の家のリビングルーム(家族で過ごす部屋)」と答えたのは小学生が84.3%、中学生が68.7%になりました。
また、あるテレビ番組調査の結果、東大生48.6%がいわゆる「リビング学習派」だったそうです。
こうしたアンケート結果から、「リビング学習」は、自宅学習のスタンダードのひとつになりつつあることがわかります。
リビング学習をすると生まれるもの
この「リビング学習」、どのあたりにメリットがあるのでしょうか。
1.誘惑に負けずに勉強できる
勉強が好きな子は、自室で集中して学習する方が効果は高いかもしれませんが、いわゆる勉強が苦手な子はリビング学習が向いていると言われています。
何故なら自室で勉強を始めたとしても、つい机の上のものをいじって遊んでしまったり、部屋の中の物に気を取られてしまったりして集中できないことが多いからです。
特に小学校低学年ぐらいは、遊びたい気持ちが大きいので誘惑に負けやすいもの。
宿題やテキストなど必要なものだけをリビングに用意して、集中して取り組む学習の方が効果的なのです。
2.緊張感と安心感
リビング学習をすると、周囲に人がそばにいるため程良い緊張感をもって学習に取り組むことができるそうです。
「勉強しなくては!」という気持ちが生まれると共に、特に低学年の子供は家族がいることで安心感が生まれ、とても良い状態で勉強できるのです。
3.周囲の人がすぐに対応できる
子供がリビング学習をすることで、例えばご家族が子供の学習理解度を把握しやすくなります。
そこで、わからないところをすぐに教えてあげることもできます。
自室での学習だと、わからないところや間違っているところがあっても、家族にいちいち質問することが面倒になって分からないままにしてしまったり、家族も子供の学力について何も知らなかったりということにもなりかねません。
4.集中力が身に付く
シーンとした自室にこもって勉強したほうが、集中できて良いのでは、大人はそう考えます。
ところが実際は、静かな場所でしか勉強できない子供は、かえって集中力が身につかなくなってしまうそうです。
リビングだとテレビの音や家族の声、キッチンでの炊事の音など、雑音が子供の勉強の邪魔をしそうで心配ですが、反対に多少の騒音があっても気にせず集中できる力を養うことができるそうです。
5.子供の得手・不得手がチェックできる
授業参観でもない限り、子どもが学校や塾で勉強している様子を保護者が直接見ることはできません。
どんな科目が得意で苦手なのかを日頃からさりげなくチェックするには、リビングで勉強してもらうのが一番かもしれませんね。
6.子供が自然体で振舞える
特に幼少期で重要なことに「自然と学習に触れる」ベースを作ることにあるといわれています。
勉強机は勉強するイメージがはっきりしていますが、リビングは生活空間です。
そこで、日々親子の時間や会話を大事にしているなかで、好奇心に端を発して自然と学びに繋げる、そうした経験を持つ子は、面白がって自分からすすんで勉強する傾向にあります。
さらに、リビングに辞書があったり図鑑があったり、好きな本が置いてあるという環境は生活圏の中に学習にまつわるものがあるわけで、学習をしようと力むのではなく、生活をしていたら勝手に学習しているという流れをつくりやすくなります。
一方でリビング学習では気を付けなければいけないことも。
例えば「干渉し過ぎてしまいがち」になること。
「あ、そこ違っているよ」
「姿勢を正しなさい」
「消しゴムのカスを落とさないで」
など、子ども部屋で一人学習をしていれば、めったに言われない言葉が次々に子どもに向かって降りかかってくる可能性があるのです。
目の前に子どもがいれば、注意をしたくなるのが親心です。
親が干渉したい気持ちをグッと我慢できるかどうかが、リビング学習の成果に影響を与えます。
他にも勉強をする環境を整えるために他の家族の行動が制限されることによるストレスへの配慮や、カラフルなものも多い教材をセンス良く生活空間の中で収納し、見せることの工夫も大事です。
しかし、何よりも重要なのは家族が一緒にいる時間が多くなることです。
質の高い家具や住まい、暮らしをご提案するうえで、我々家具蔵のスタッフも実体験に基づいた話を含め、様々な角度からリビング学習を叶えるためのお話をしています。
お子様にリビング学習をさせたい!
そんなご希望をどうぞお店でお聞かせください。
お客様それぞれのお住まいに合わせたご提案をさせていただきます。
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