オーダー収納家具は「造り付け」であるべきか？

オーダー家具、あるいはオーダーメイド家具とは、注文を受けてから製作を始める「受注生産の家具」のことをいいます。

テーブルやチェア、あるいはベッドもオーダーメイドで誂えるケースも多々ありますが、最も多いのは収納家具でしょう。

収納家具にもいわゆる造り付け家具（造作家具）と置き家具、２つの種類があります。

造り付け、あるいは造作家具は、そのスペースに合わせて設計・製作し固定する（＝施工を行う）家具です。

対して、置き家具はその名の通り、その場に置くだけのもの＝壁などに固定しない家具のことをさします。

一見、家具工事が必要そうな大型収納でもじつは置き家具であったり、反対に小さなものでも造作家具であることがあります。

造作家具と置き家具、それぞれの特徴は？

どちらもそれぞれ特徴があり、そこに優劣はありません。

ただ、お互いに特筆すべき部分があり、それらが長所となって、使う人のニーズに合ったものとなります。

それでは、造作家具と置き家具の特徴をみてみましょう。

造作家具の特徴

●自分好みの寸法・仕様・素材を選ぶ事ができる。

●基本的にオーダーメイドであることが多い。

●壁面などにしっかり固定する事で地震対策につながる。

●固定するために移動は物理的に難しい。

●建築の一部となりうることでその空間のトータルコーディネートにつながりやすい。

置き家具の特徴

●一般の家具店に展示・在庫されている既製品は基本的にこれに当たる。

●一般的な基準での「使いやすさ」を考えた寸法や仕様になっている。

●オーダーメイドで製作するケースもある。

●模様替えや引っ越しなどでの移動が可能。

●空間の中にあえて異質なものを置くなどの意外性も楽しめる。

暮らし方に合った家具を

例えば長く住む、あるいは永住予定の住まいであれば造作家具は十分に検討すべきものでしょう。

移動ができないことは移動の必要が無い場合に逆にメリットにもなります。

上にも挙げたように、建築の一部として空間全体のトータルコーディネートを容易にしてくれるのは、空間の「格」を上げるうえでは非常に頼もしい存在です。

一方で転勤や引っ越しが多い人や、今後の住み替えを前提としている人には置き家具を選ぶことがベターです。

移動が容易なことは、当然、引っ越し先にも持っていけることを意味します。

お気に入りのものならやはり転居先にも持っていきたいもの。

例えば、自身の好みが詰まったオーダーメイド品なら尚更です。

終の棲家として購入した住まいでも、今後住み替えを必要とするかもしれません。

そういった人には本来造作家具で作ることが多い壁面収納なども「置き家具」としてつくることをお勧めします。

大型家具で危惧される転倒も天井ギリギリの高さに製作したり、市販の耐震グッズを使用することでその心配は無くなります。

この様に機能や仕様だけでなく、今後の暮らしも踏まえ、自分に合った家具を探す事が大切です。

オーダーする際の選択肢

造作家具でも置き家具でも、自身の事情に合ったものを選ぶことで、その価値や暮らしそのもののクオリティが上がります。

その「事情」を十分に満たすものこそがオーダーメイドというわけですが、このオーダーメイドにもゼロベースから話を進める「フルオーダー」といくつかの選択肢の中から最適解を選ぶ「セミオーダー」があります。

フルオーダーを選ぶ

「フルオーダー」はその名の通り、ゼロベースからの完全特注。

まさに世界にひとつだけの、自分好みの仕様に設計が可能です。

自分が使いやすい、それでいて自分だけの、世界にひとつだけのものと暮らす毎日はきっと心地よく、質の高いものになるはずです。

セミオーダーを選ぶ

一方で「なんでもできます」と言われると逆に迷いが生じるのは人情というもの。

そこである程度決まった選択肢のなかから自身の好みや事情に一番「ハマる」ものを選ぶのがセミオーダーです。

例えばテレビボードなら、この5つの中から選んでください、と言われれば選びやすくなる、そんなケースもあります。

家具蔵の収納家具はフルオーダーも対応可能であり、セミオーダーも豊富にバリエーションを用意しています。

また、受注生産である強みを活かし、セミオーダー品にサイズや仕様の変更を加えることも可能です。

そのことでフルオーダー品にも引けをとらない、世界にひとつだけの自分仕様の家具ができあがります。

造作家具も、置き家具も、自分の住まいと暮らし方に合っているかが一番大切です。

家具蔵は一級建築士他、有資格の実績あるスタッフが揃っています。

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