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無垢材テーブル 塗装の違いで質感もお手入れ方法も変わる

2021.7.3

 

 

無垢材家具、あるいは本物の木の家具を選ぶ場合、どこに惹かれてそれを選ぶのでしょうか?

木のぬくもり、やさしさ、あたたかみ。

あるいは複雑な造形や美しいデザイン、鮮やかな木目から生まれる「美しさ」「インテリア性」。

そうした要素をさらに魅力的に見せるのが「仕上げ塗装」です。

 

 

何故、木材に塗装を行うのか


 

 

本物の木の家具を使うのだから何も上から塗っていないものが欲しい。

そういう意見もあります。

しかし、それは間違いです。

木材はどれも「塗装」がされてはじめて、より美しく、耐久性を向上させます。

塗装の大きな目的は「木材を大気の成分などから保護し、劣化を防ぐ」という点と「よりその木材を美しく見せる」、この2点に集約されます。

塗装は木材を、家具を美しく綺麗な状態で使用するために必要なものです。

それは木材という、人類が古くから使用してきた素材において様々な塗装方法が生まれてきたことからも明らかです。

 

仕上げ塗装の種類


 

 

木材、そして家具の塗装には様々な種類があり、結果として出来上がるものはそれぞれ質感を異にします。

同時に手入れ方法なども変わり、それぞれに適した方法で手入れを行うことでその素材も、家具も飛躍的にその美しさと寿命を長持ちさせてくれるのです。

家具に限っていうと、塗装の種類には大きく分けて4種類があります。

その塗装の種類はウレタン塗装、オイル塗装、UV塗装、ラッカー塗装です。

他にも漆・ニス・ステインなど多様な種類がありますが、今回はこの4つに絞ってそれぞれの違いについて簡単に説明していきましょう。

 

 

ウレタン塗装


 

 

正式名称は「ポリウレタン樹脂塗装」。

「ウレタンクリアフィニッシュ」とも呼ばれます。

一般的には「ウレタン塗装」が、通りが一番良いでしょう。

プラスチック樹脂系のウレタン樹脂で家具の表面をコーティングする方法で、現代における家具塗装の代表的な塗装のひとつです。

メンテナンスフリーで、塗膜を張っているので水分に強く、何かをこぼしたとしても原状復帰しやすい点に大きな特徴があります。

塗膜を張る分、ツルツルで木を触っている実感に欠けてしまうのでは、と考える人もいるかもしれません。

確かに大規模な工場でライン工程によって生まれる大量生産品の場合、機械を使って一気に塗膜を吹き付けることでその塗膜も厚みを帯びたものになり、そうした状態にもなるでしょう。

しかし、家具蔵のように熟練の職人が手仕事で丁寧に吹き付けていくと「薄く」「強い」、つまり木の肌触りも十分に実感でき、且つ強度も高い、そんな仕上げとなるので安心です。

 

オイル塗装


 

無垢材チェア 塗装 チェリー 無垢材家具

 

「オイルフィニッシュ」とも呼ばれる塗装法で、植物由来の透明なオイルを主原料とした塗料を家具に染み込ませて保護する塗装です。

植物性の油は乾性油と不乾性油に分けることが出来ますが、家具用のオイルは乾性油を使用します。

これを塗るとサラサラに仕上がります。

家具に膜を張らずに油成分を染み込ませることで保湿の役目を果たすこの塗装は、木本来の触り心地を楽しむことが出来ます。

木の素材感が活きる反面、表面がコーティングされていないことは傷や汚れといった要素を強くさせます。

そうしたものはサンドペーパーで削り、オイルを塗り直すことで補修することができるのですが、やはり一番最初の出来栄えと全く同じにすることは難しいもの。

また、オイルは時間の経過とともに揮発するので定期的な塗り直しも必要となります。

そうしたことをデメリットととらえず、手を掛ける時間も魅力と感じることができるのであればオイル仕上げは木を楽しむ、という観点では魅力的な塗装です。

 

 

UV塗装


 

UVとは「ウルトラヴァイオレット」の略です。

「紫外線塗装」のことで正式名称は「紫外線硬化塗料」と言われます。

硬化させた塗膜によって家具をコーティングするように塗装を施します。

ウレタン樹脂よりも塗膜自体は硬いのですが、強い衝撃を受けることに弱く、そのことで塗装が欠けてしまうこともあります。

鏡のように透明感のある仕上がりになり、モダンでスタイリッシュな仕上がりとなりますが、木製家具の温かみのある雰囲気とは合わないことも多く、特に無垢材家具では殆ど見ることはありません。

 

ラッカー塗装


 

素材の質感を残しつつも、傷や汚れをつきにくくしたのがラッカー仕上げです。

ウレタン塗装ほどの強度はありませんが、オイル仕上げよりも傷がつきにくい塗装方法として知られています。

一般的にはウレタン塗装の家具より木の質感を感じやすく、それでいて手触りはサラサラとした質感が残ります。

ただし、非常に薄い塗装なので、キズ・熱や水分には強くありません。

ラッカー塗装で仕上げたテーブルなどはコップの輪ジミなどにも注意が必要です。

また、直射日光が当たる場所へ置くことで、塗装が劣化してくるので窓の側などから避けての設置が必要となります。

 

こうした塗装の違いによる質感の違いは、意外と家具店によっても説明がまちまちです。

その家具店が塗装を一種類しか取り扱っていない(例えばオイル仕上げのみなど)場合は、その他の説明がおざなりであったり、他の塗装に対して否定的であるケースもあります。

大事なのは自身にとって、そして日々の暮らし方に適したものを選ぶこと。

そのためにはいくつかの仕上げ塗装を行うことのできる規模・技術を持つ家具店で無垢材家具を購入することをお勧めします。

 

無垢材テーブル オイル塗装家具蔵の無垢材家具作りの詳細についてはこちらから

 

 

 

 


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