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ナラ材家具を活かす空間コーディネートとは

2021.8.1

 

 

ナラ材とは


ナラ材とはどのような樹なのでしょうか?

クヌギ、ブナなどとともに「ドングリのなる木」として親しまれている樹の中でも代表的なものが、ナラ材です。

日本や中国、ロシアがおもな原産地で、様々な樹の中でも、もっとも進化した構造組織を持ち「森の王様」と呼ばれます。

他の樹種を寄せつけない圧倒的な生命力で、ナラのみの純林を形成し、豊かな森を作りだします。

その中でも日本のナラは、沢山の広葉樹の中でも最高級材として珍重されてきました。

明治時代以降の一時期はヨーロッパをはじめとする世界各国へも盛んに輸出され、「ジャパニーズオーク」として一目置かれる存在となっていました。

特に小樽港から輸出された材は「オタル・オーク」とも呼ばれるほどの流通量がありました。

欧米を原産とするホワイトオークやレッドオークなどの素直な木目に比べて、ナラ材は板目で材を取ると力強い精悍な木目が表れ、独特の存在感を見せてくれます。

そして広葉樹の中でもナラは特に放射組織が大きいため、柾目で材を取ると穏やかで優しい表情の中に「虎斑紋」(シルバーグレイン)という虎の背中の縞模様に似た銀色に輝く木目が表れることがあり、個性豊かな表情を楽しむことができます。

一方では樹幹内に非常に多くの水分を含んでいるため、乾燥し家具になるまでには大変な手間と時間がかかります。

特に育った土壌や環境の影響を受けやすく、均質な表情の材を揃える事が難しい材でもあります。

このため、一般的な家具製作の現場では、材の表面を着色するなどの対策をとる場合がほとんどでした。

 

ナラ材家具のコーディネート


しかし、家具蔵では長くご愛用を頂けるように、無着色の無垢材にこだわった家具作りをしています。

そのため、厳選された木材の使用と素材を生かし、使い込むほどに黄金色へ変貌していく、ナラ材ならではの魅力を存分に楽しむことができる家具です。

こんなナラ材の家具を活かすには、どの様なコーディネートが良いのでしょうか?

ナラ材は白木と呼ばれる明るい色味の樹種の中でも、木目が穏やかで表面も樹らしい細やかな凹凸がある材です。

時に、焦げ茶色の節や入皮、シルバーグレインの色味が明るい部分と白木の中でもグラデーションが楽しめます。

そのため、色味が濃いウォールナット材の様な樹種とも、白木同士もとても相性が良く、まわりの素材と色味を選びません。

また黄色味がありますが、メープルやホワイトアッシュ材と比較するとグレイッシュ=モノトーンに近いため、空間を広くシンプルに見せてくれます。

ナラ材自体が表面に質感があるため、スチールや石、タイル等の表面にテクスチャーのある異素材とも相性が良いのが特徴です。

ダイニングテーブルを検討する際は、テーブルとチェアをナラ材で統一する王道の組み合わせは勿論ですが、チェアをウォールナット材等の濃い目の材にして組み合わせるとメリハリがついて素敵です。

インテリアは(一般論ですが)面積が小さいものを濃い色味にした方がアクセントとして効果があります。

家具蔵のチェアの場合、無垢材を曲げることなく、すべて削り出して身体にフィットする曲面を生み出しています。

そのラインは、明るいテーブルを背景とする事でさらにその美しさが引き立ちます。

 

異素材・異樹種とのマッチングは


異素材とのマッチングという視点では、特にダークトーンのスチールとの相性も見逃せません。

最近はサッシがブラックのお住まいも多くありますが、そんな住まいにもナラ材はおすすめです。

TVが黒家電になるので、例えば植木鉢やアートピースのフレーム、スタンドライト等のインテリアエレメントをブラックにそろえる事で統一感が生まれ、アクセントになります。

例えば、ウォールナットの様な濃い茶色の床材の場合、テーブルやソファ等まで濃い茶色にすると、コンパクトなお部屋では圧迫感を感じてしまう事があります。

そんな時、ナラ材の家具にすると適度な抜け感が生まれ、お部屋も広く感じさせてくれる効果が期待できます。

しかし、ブラックをアクセントにするとナラ材も前述した様にモノトーンベースになるので、ラグ等で少しアクセントカラーを入れるのもおすすめです。

 

ナラ材の楽しみ方


余談ですが、ウイスキーやワインが好きな方にもナラ材は相性が良い樹種です。

放射組織が発達しているため、樽にした時に漏れにくく、熟成の際も良い香りがつくので、ナラ材とオーク材は昔からウイスキーやワイン樽に使用されてきた経緯があります。

そんな歴史に想いを馳せながら、ナラ材の家具で1杯楽しんではいかがでしょうか?

 

そしてもうひとつ大事なポイントは「飽きがこないか」という点です。

お店で家具を見る際は、ついつい気持ちが盛り上がってしまうものです。

しかし、ここで「このあと一生涯を一緒に過ごす家具である」事を前提に、毎日を一緒に過ごす家具という視点も加えてみてください。

そうする事で、より自分の住まいに合った家具を選ぶ事が出来ます。

 

仕事で疲れ、家に戻り、そこに家族で選んだお気に入りの家具があると、うれしい気持ちになるものです。

ぜひそんな家具を探しにいらして下さい。

 

ナラ材の無垢材家具のある暮らしの事例はこちらから

 

 

 

 

 

 


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