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北欧デンマークにみる「椅子の考え方」と「人生の楽しみ方」

2019.2.26

日本でも人気の「北欧家具」。

シンプルで木の温かみがあって、長持ちする、そんな魅力的な家具が多くあります。

そんな家具を生み出し、愛用している北欧諸国の人々は家具(特に椅子)に対して日本人の一般的な考えとは違った価値観を持っています。

日々の暮らしに少しの変化と豊かさを与えてくれるようなお話しをご紹介しましょう。

 

デンマーク人と日本人のお金の使い方の違いは


 

いきなりですが、皆さんは社会人になっての初任給をどのように使いましたか?

「マイナビ学生の窓口」が2017年5月に調査した、新社会人となった方に聞いた結果は次の通りです。

第1位 貯金(40.7%)
第2位 両親にプレゼントを購入(34.3%)
第3位 生活費の支払い(14.8%)

この後に、洋服、趣味、と続いています。

それでは、デンマークの人々はどうでしょうか?

なんと、デンマーク人は多くの人が初任給で『家具』(特に椅子)を買います。

なぜなら、「デンマーク人は自分や大切な人が快適に暮らすための空間にお金を使う」からです。

日本では椅子は単なる生活道具としてとらえていることがほとんどですが、デンマークの人にとっては「椅子=場所」。

つまり、時間とお金をかけるべき「大切な場所」と考えられているのです。

そんな素敵な場所を多く作る為、デンマークの住まいにはとにかく沢山の椅子があります。

例えば、あるデンマーク人のご夫婦と2人の子供がいる家庭では、6畳の部屋に椅子が6脚もあります。

デスクの前に1脚、ベッドの側に1脚、それから窓際の小さな木製のテーブルを挟んで置かれた2脚の椅子、さらに部屋の端にあるカウンターに2脚。

ダイニングチェアは6脚。

合計で家に何脚あるかというと、なんと20脚です。

両親や祖父母の家具を引き継ぐ文化がデンマークにはあるので、世代に渡り受け継がれたものも含まれています。

また、その種類も実に様々。

ダイニングチェアは祖父から受け継いだ1900年代のものが2脚、有名デザイナーのチェアがそれぞれ2脚ずつ。

同じ部屋にまったく異なるスタイルの椅子が共存しているのです。

日本の住まいの多くのダイニングセットはダイニングチェアの種類がたいていが揃いです。

さまざまな種類の椅子がたくさんある理由としては、人の体形や癖がそれぞれ違うように、座りやすい椅子も違うから。背の高さも違えば、気分によっても座りやすい椅子が変わります。

その日の体の調子で背もたれが緩やかで手すりがついている椅子を座る等、その時の状況に応じた椅子を選ぶことが出来るメリットがあるためです。

日本では大半の家具や家電は数年すれば買い替えるのが常識です。

傷んでしまえば、もう何年も使ったからそろそろ新しいのを買おう、というのが当たり前かのような現状ですが、デンマークでは数十年をも見越してチェアを購入します。

それはまるで理想のパートナーを見つけるかのように、お金と労力をかけて選んでいきます。

この発想が「椅子=場所」という価値観を生み出すのです。

そんな数十年を見越して買った家具が故に、家具が数年後にたとえ傷がついたとしても、傷を隠すという発想ではなく、この傷をどう残すのかと考えます。

傷ついたこともそのものの「味」ととらえるのです。

どんなものでもキズや傷みは生まれます。

それを綺麗な状態に保つことよりも年月とともにどう活かしていくのか、と考えたほうが生活は豊かになるでしょう。そのものの寿命も最大限に使うことができるようになります。

そこには”モノを大切にする”というごく当たり前の考えもあるのです。

 

使うほどに味がでるのが本物の「家具」


「本物の家具」「そうでない家具」との違いとしては以下のことが言えるでしょう。

「本物の家具」というものは、使えば使うほど味が出て、ヴィンテージになり、そして、アンティークになっていくものです。

一方、「そうでない家具」というものは、使い込むうちに劣化して、みすぼらしくなるものです。

家具は「継承していけるもの、後世に伝えていけるもの」であり、ヨーロッパでは家具を「資産」として考えます。

後世に残せることが前提になるのです。

あるデンマーク人は質の高い家具とは

「機能的であること、そして見るに値するもの、長持ちし、5年で捨てるものではなく、今後の人生を一緒に歩むもの。最低30年間は使えるもの」

と言います。

また、デンマーク人の選ぶ家具のセンスの良さについては

「家具を選ぶのはパートナーを選ぶのと同じ。それは来週、来月、来年、と一緒に明日のことを考えられる人を探すこと」と考えているようです。

 

残念ながら、日本ではまだこういった考え方をする人はそう多くはないでしょう。

街の建物に関しても同様のことが言えます。

ヨーロッパは10年ぶりに訪れても街並みがほとんど変わりませんが、日本の都市は10年間で大きく様変わりすることが良くあります。

ヨーロッパが古きよきものを大切にするように、日本人も家具や建物を大切に残していけるはずです。  

日本は様々な技術が発達し、安くて機能性の高いものがたくさんあります。

それは、世界に誇れる素晴らしいことです。

使い捨てを前提に買うものがあっても良いでしょう。

ただ、せめて「家具」に関しては、このヨーロッパの考え方が日本でも当たり前になると暮らし方や心の豊かさが少し変わる気がします。

 

北欧での「おもてなし」の流儀とは


北欧の人々には「自宅に人を招くことが最大の「おもてなし」である」という考え方があります。

デンマークではお祝い事がある時などに、主役の方を家にサプライズで招いてパーティーをすることが、当たり前の文化なのです。

だからこそ、インテリアの意識も高くなります。

招かれた人は、自分のために「おもてなし」の準備をしてくれたことに喜びを感じると言います。

昔から冬がくる頃には、家の中で十分に広くて暖かい空間をつくることが大事で、それがヒュッゲ(暖かい、居心地の良い雰囲気を表すデンマークの言葉)のアイディアを作りました。

家はみんなが近くにいて、暖かくて、居心地の良い場所でないといけない。

デンマークでは暖かい気候の国に住む人よりもっと家の中に人生のシーンがあるのだと感じます。

実は北欧と他のヨーロッパの国の人々は全く考え方が違います。

例えば、イタリア人の男女は、ファンシーな服をきて、目立つ車に乗っています。

でも家はシンプルです。

イタリアに行くと、家には招待されず、レストランに招待されます。

彼等の人生は「家の外」にあるということです。

デンマーク人にとって、家は社会の延長線上にあるものなのでしょう。

寒い気候が続くので、心地よい空間が必要なのは確か。

しかし心地よい空間や時間は自分一人だけのものではなく、友人と共有することが彼らにとって重要なのです。

だからこそ家具を選ぶときは、居心地の良さと個性の両方を追求することが重要なのです。

 

ところで、みなさんの自宅の玄関には椅子を置いていますか?

北欧の玄関には、必ずと言っていいほどイスが置いてあります。

ちなみにイスといっても大きな椅子ではなく、少し腰掛けだけするような背もたれのない、小さな丸椅子のようなものです。

これならば狭い玄関にも置くことができます。

ブーツや革靴を立ったまま履いたり脱いだりするのが大変なのは経験があると思いますが、この椅子はそれを解消するためのもので、主にはお客様を招いたときへのおもてなしの一つなのです。 

おもてなしの心に長けているとされる日本ですが、こういう文化は一般的にはありません。

家の顔とも呼べる玄関を椅子ひとつでおもてなしの空間に変える、そんな北欧文化を取り入れてみるのも面白いかもしれません。

オーダーメイドのスーツや、いいブランドの服を身に着けることで得られる自己満足とは違い、大事な人との大事な時間を共有するためのインテリア選び。

人生を豊かにするエッセンスです。

「自分が普段過ごす空間の質が、自分の人生の質も決める。」

そのように考え、家具を選び、付き合っていくことで住まいがより上質な空間に変わって、人生がより豊かになっていく。

私たち家具蔵もそう考え、何世代にも渡って使って頂ける、丈夫で味が出る無着色の無垢材家具をご案内しています。

様々なシーンで「おもてなし」を演出する家具達。

そんな出会いが家具蔵でもあればと考えます。

 

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