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世界の銘木を知る「アメリカンブラックチェリー」編

2019.1.10

世界に数万ともいわれる樹木の数々。

そのなかでも「銘木」と呼ばれ、世界的に高い評価を受ける樹種があります。

いわゆる「チェリー材」として世界中から支持を受ける「アメリカンブラックチェリー」を、今回はその木の「生き方」の話も交えながらご紹介していきます。

 

アメリカンブラックチェリーとはこんな木


いわゆる「サクラ」の木の一種となるチェリー。

細かなデータは以下のようになります

・学名:

Prunus Serotina(アメリカザクラ)

・木理:

・気乾比重:

0.50

・科目:

バラ科サクラ属・落葉広葉樹・散孔材

・科目の仲間:

アメリカンブラックチェリーの属しているバラ科は約100属3000種を超える樹種が含まれています。

そのため、バラ科の植物はほぼ全世界に分布しており、サクラ属だけに限っても亜属や園芸品種が多く、多種多様な樹種がこの中に含まれています。

サクラ属に含まれるウメ、サクランボ、モモ、プラン、アンズなどの果物はさまざまな品種があり、これだけでもかなりの数に上がります。

・原産地:

アメリカ東部全域

・木目、色目について:

アメリカンブラックチェリー材の木目は心材は真紅から紅褐色まで様々。

対照的に辺材は乳白色。

木目は細かく通っており、木肌は滑らか。褐色の斑点や小さな脂壷が入ることがある。

・良く出る杢目:

1.ピンノット:小枝が生えていた箇所が、幹の成長に飲み込まれた跡。

2.さざなみ杢(リップルマーク):湖の湖面の漣を見ているような立体的で大変美しい杢目。

樹木の生長の過程や気候の変化による縮み、放射組織や構成要素の配列によって生じる、角度によって表情が変化します。

3.節影:枝が伸びる力が加わって出来る杢。木目の流れに垂直に入る事も。

4.ガムポケット:樹脂が細胞の隙間に入り込み、点や筋状の変色が見られるものをガムポケット(樹脂痕)と言います。

5.ピスフレック:虫によって形成層が変形し、その痕跡が濃色の斑点になり散在しているものをピスフレック(髄斑)と呼びます。

 

アメリカンブラックチェリーの特徴


アメリカンブラックチェリーの木は高さ15~30mほどにもなるので、森の中で堂々とした雰囲気を漂わせています。もともとアメリカンブラックチェリーはアメリカの原住民であったネイティヴ・アメリカンたちにとって家具などの加工用というよりは、食料としての実を重要視したり、樹皮を薬として活用したりと、生活に密着させていた樹であったようです。

その後は、その加工性の良さにより工芸細工に使用され、中でもその手触り感・艶の美しさからパイプ材として世界各国の愛好家から絶賛されている時代もありました。

 

製材したての心材は淡い桃色をしていますが、年月の経過の中で紫外線などの影響により最終的には濃い赤褐色になり、その劇的な変化から「使い込むほどに風合いを増す」という無垢材ならではの特性を実感することができます。

また、緻密で手触りの良い木肌が気品さを感じさせる一方、自分自身の樹液を詰まらせてしまう多少おてんばな一面もあり、大人っぽさと子供っぽさの両面を持つ女の子として好感度が増しているのだと思います。

そのおてんばな一面の証として、よく小さな褐色の斑点や筋が見られますが、それは一般的にガムスポットやピスフレックと呼ばれる樹液が硬質化して木の性質の一部になった現象です。

また、木の表面に濡れ出た樹液に、集まった虫や鳥(特にアメリカンブラックチェリーの樹液は好まれるようです)が樹液を吸うために付けたキズ跡を、樹木が長い成長過程の間に表皮で巻き込み、自己再生した痕であるバークポケットと呼ばれる箇所もよく見受けられます。

これら全ては木の表情であり自然素材の証しなので、流通上は欠点とならないのがアメリカンブラックチェリーならではのことです。

 

一言でサクラといっても、実際に様々なケースで私たちの生活に深く関わっていることは間違いのない事実と言えます。

北米産のサクラ材として世界的に有名なのがアメリカンブラックチェリーです。

アメリカンブラックチェリーは広葉樹の中では群を抜いて木肌が滑らかで肌触りが良いという特徴から、一層その人気は絶大なものがあります。

優しい表情の木目を描き出し、その色合いは時間が経つにつれ、赤みを帯びて深く濃く変化していきます。

世界の樹の中でも、華やかな色気・艶やかさを醸し出す樹は稀で、アメリカンブラックチェリーはその数少ない稀な存在なのです。

お部屋に華やかな色彩を与え、触感や視覚に官能性を与えるという事で、今や世界最高の家具材の仲間入りを堂々と果たしました。

例えば音楽の歴史が深いイタリアにあるヨーロッパ最大のオーディトリアム音楽公園内のコンサートホールの内装はブラックチェリーに彩られています。

そしてその様なハイエンドな空間だけでなく、触り心地が良い点から、フローリングに使われることも多く、裸足で歩きたくなる仕上がりになります。

模様替えをしなくても、時が経つごとに無垢材の色が変わってくるので、様々な表情を持った空間を演出することが可能であることから世界中で愛される木として今日も多くの住まいの場を鮮やかに彩っています。

 

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