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東京都 木村邸

自分の好きなように自由に生きてきて、僕はとっても果報者

オープンシェルフには、スタイリッシュなCDプレーヤーと、サザンオールスターズやカーペンターズの音楽ディスク。感性豊かな若者が住んでいそうなカフェ風の空間だが、そのオーナーは還暦を迎えたばかりの木村哲士さん。東京・青山生まれで、ご両親が営む理髪室を継がれていたが、現在はリタイア。その後は趣味のように、レストランや洋菓子店を手伝っている。「みんな、こんな歳になっちゃ、雇ってくれないよ、って勝手に決めつけすぎちゃうんだよね。僕には一般の年齢制限は関係ないから」。年齢にとらわれず、好奇心にあふれた表情にハッピーなオーラを感じる。成人された二人のお子さんもいるが、結婚は向かないと円満リタイア。「家族のことは大好きなんだよ。だけど、僕には一人暮らしが一番合っている。人はさ、距離感ってすごく大切なんだよね。こんな風に好きなように生きてこられて、僕は本当に果報者」。オープンに話す木村さんに、陰りは微塵もない。「自然のままに生きるのが好き。だから家具蔵の無垢材の家具にもすごくひかれるんだろうね」。引っ越しパーティーのときには、友人の蕎麦店のご主人にこのテーブルで直に蕎麦を打ってもらった。「テーブルクロスやランチョンマットは僕には必要ないね。キズや汚れが風合いに変わり、どんどん愛着が湧いてくる」。物にも人にも執着しない主義だが、「この家具は特別。ずっと一緒」と、茶目っ気たっぷりに笑った。

好きな本やワイングラスなども飾られているオープンシェルフは、お気に入りがすべて収まるように、サイズは特注で製作。小ぶりのテレビボードもスッキリとしたデザインで、木村さんらしい。
ダイニングの一番のこだわりは、ダイニングチェアを4脚とも違うデザインにしてクッションも色違いで揃えたこと。「僕は、なんでも統一されているのがどうも苦手なの」と木村さん。
ソファの前のテーブルは、実は家具蔵のベンチ。使い方も自由なのが木村流だ。この部屋には家族もときどき遊びに来る。子供たちからは「お父さんらしい部屋」と言われるそう。 「父親が不良だったから、子供たちはすごく真面目にいい子に育ってくれたんだよ」。ほんの少しだけ父親の顔がのぞいた。
「一人でも料理を楽しみたい」と、キッチンサイズに合わせてオーダーしたナラのキッチンボード。

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