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大自然の恵みを満喫する家

大自然の恵みを満喫する家

松本直子建築設計事務所

松本 直子さん

日本女子大学住居学科卒業後、川口通正建築研究所を経て独立。 1997年に松本直子建築設計事務所を設立する。 建築家が自主運営するNPO法人「家づくりの会」に設計会員として所属。

クルミのダイニング・タモのリビング

山梨県 向山邸

 雄大な富士山のふもとに佇む向山邸。木枠の窓がその美しい田園風景を絵画のごとく切り取り、 裸足で歩きたくなる無垢材の床や質感のある漆喰の壁を、やわらかな自然光が照らし出している。 「私は比較的、都心の家には広葉樹を使うことが多いのですが、こういった土地では針葉樹を使うことが多いんです。 周りに自然の豊かな環境がある場所では、個が強い広葉樹よりもその環境に馴染む、 やわらかくてあまり主張が強くない木のほうがしっくりくるんですよね」。そう語る松本さんは、この家の床材に針葉樹の杉を選んだ。 「杉は針葉樹の中でも木目が強いほうなので、クルミやタモの柾目を使った家具とも相性が良い」とのこと。 「空間づくりの中で家具選びはても重要」と語る松本さんは、施主に紹介する家具店も厳選する。 素材からこだわり、生活に馴染む家づくりを実践する中で、この家にも自ずとこだわりの家具が選ばれた。

自然豊かな景観に合わせた杉の床。クルミ材の風合いがやさしい「テーブル ヴィンテージ」「チェア ゼン」「ベンチ ゼン」を合わせて。 テーブルの左手にある腰壁の向こうは、一段下がったソファコーナーとなっている。

広い空間をさらに開放的にする吹き抜けを採用しながら、スキップフロアなどのアクセントで生活の場にもメリハリをつけた。

自然光が美しいグラデーションを作る漆喰の壁と、随所に配された木のやさしい風合い、細やかなデザインが絶妙な配分となった。

「ソファ モデルノ」の背景にはリビングスペースを仕切る腰壁を設け、落ち着く場所に。 さらにその向こう側にあるダイニングテーブルはうまく目線から隠し、心地よい空間の一体感が生まれた。

その家、その土地にあった木材をとり入れながら、それぞれの部位にあった材を選んでデザインしていくという松本さん。

のどかな田園風景の中に佇む向山邸。松本さんが建築材料として針葉樹をメインにコーディネートしたのも、この自然があってこそだという。

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